- 自動車税を支払わずに車を売れるか知りたい
- 自動車税を滞納したらどうなるか知りたい
車を所有していると毎年支払うことになるのが自動車税です。この自動車税を支払うことなく、車を売ることはできるのでしょうか。
その他にも車にかかってくる税金はあります。これらの税金が未納なのに車買取は利用できるのか調べてみました。
税金が未納であることで、様々なトラブルが起こるものです。そうしたトラブルの中に、車買取が入っているのか確認していきましょう。
車の税金(自動車税)が未納だと原則は買取できない
税金が未納の車は買取してもらえるのかですが、結論からお伝えしましょう。原則として税金が未納の車は買取してもらえません。そもそも業者として税金が未納だと、取り扱いしてくれないのです。
ただごく一部の限られた業者では、買取対応をしています。基本的に車買取では名義変更が必要です。この名義変更の時に必要書類として、自動車税の納税証明書が必要になります。
税金が未納の場合だと、納税証明書が発行されません。そのため車を売ったとしても、名義変更ができないので買取しないという業者がほとんどなのです。
仮に売却できたとしても買取額は極端に下がりますし、税金の手続き関連の手数料も必要となるでしょう。つまり車買取を利用するなら、素直に税金を支払うほうがお得になります。
そもそも自動車税とは?
自動車税についても把握しておきましょう。毎年4月1日時点で車を所有している人に課税される税金が、自動車税になります。4月の中旬から5月の上旬にかけて納税通知書が届く仕組みです。
各自治体などによっても違うのですが、一般的には5月31日までに支払いをしなくてはいけません。支払いをすると領収書と納税証明書を受け取ることができます。この証明書があることで以下のようなことが可能です。
- 車の売却
- 車検を受ける
などが代表的なものでしょう。
自動車税未払いの車を売却できる業者もあるが…
自動車税が未納でも買取してくれる業者もごく一部存在します。しかし上述したように、一般的な車買取よりもかなり不利な形での査定となるでしょう。
- 査定額が極端に下げられる
- 税金の支払い分は自腹になる
- 場合によっては税金を支払ってきてからの売却になる
といった形です。業者としても自動車税が未納の車はリスクしかありません。そのため車の状態などよりも、そのリスクを見越して査定額を極端に下げてくるので注意しましょう。
【注意】自動車税を滞納した場合にはどうなってしまうのか
仮に自動車税が支払えないとします。この時にどういうことが起こるのでしょうか。自動車税が未納の状態だと、幾つかの制限を受けたりするので十分に注意が必要です。では実際に起こることを考えてみます。
①車検を受けることができなくなる
自動車税が未納のままだと車検が受けられません。車検を受けるのに自動車税の納税証明書が必要だからです。車検が受けられないということは、その車は公道を走れなくなります。
つまり実質的に車に乗れなくなるのです。また先述したように売却することも、原則できません。そのため車を所有している意味がなくなってしまうのです。
- 6ヶ月以下の懲役または30万円以下の罰金
- 違反点数が6点
もし車検切れの状態で車に乗っているのがバレると、以上のような罰則があるので注意しましょう。
②延滞金が発生する
自動車税は通常その年の5月31日が期限となっています。この期限までに支払いができないと、延滞金が発生してしまうのです。この延滞金には2つの種類があるので注意しましょう。
- 納付期限の翌日から1ヶ月が経過するまでは2.5%の年間利息
- 納付期限の翌日から1ヶ月以上が経過した場合は8.8%の年間利息
となっています。1ヶ月以内であれば、まださほど大きな利息はかかりません。しかし1ヶ月以上過ぎてくると、利息も増えてくるので注意しましょう。
③最後には預金など財産を差し押さえられる
前段でもお伝えしたように、自動車税の納付期間を過ぎると延滞金が必要となります。この場合ですが、各自治体から督促状が届きます。この督促状に従って支払いをすれば、大きな問題にはなりません。
しかし督促状の時点で支払いをしないと、次に催告状というものが届きます。それでも未納の状態だと、財産の差し押さえ予告通知書が届くのです。
最終的には差し押さえが執行されます。差し押さえになると会社に連絡が行くこともあるので、注意が必要でしょう。
自動車税が未払い・滞納でも廃車はできる
自動車税が未納だと、原則として車買取は利用できないことはお伝えした通りです。では車買取ではなく廃車にするケースだと、どうなのでしょうか。結論をお伝えすると、廃車にすることは可能です。
ただし未納分の税金は支払いをしなくてはいけません。廃車にした月までの未払い分の納付書が送付されてくるはずです。
その分を支払いするといいでしょう。ただ一括の支払いが難しいなら、自動車税事務所に連絡をして分割で支払いをしたいと申告しましょう。
【警告】車検切れだとレッカー車に引き上げてもらう必要がある
自動車税が未納だと納税証明書が手元にないため、車検を受けることができません。そうした車を廃車にするとしても、解体業者まで動かせないのです。
上記のように車検切れの車を運転した時の罰則はかなり重くなります。その場合は解体業者に連絡をして、レッカー車で車を引き上げてもらうのが一般的です。
- レッカー車を利用する場合、別途有料になることがある
- レッカー車の引取予定に都合を合わせないといけない
などのようなデメリットがあるので注意しましょう。
2年以上の未納の場合は廃車手続きができないので注意
自動車税が未納でも廃車はできるとしました。しかし実際には滞納している年数が2年以上あるという場合、嘱託保存という措置が取られるのです。
嘱託保存とは簡単に伝えると、滞納している税金を払わないと抹消登録の手続きができないこと指します。
- 滞納した税金の支払いが終わるまで嘱託保存される
- 車は抵当として扱われるので売却も廃車もできない
そのため自動車税事務所に連絡をして、分割でも良いので支払いをするといった選択をする必要があります。
ローンが完済していない車も廃車の手続きができない
税金が未納だと廃車手続きができないとしましたが、もう1つ似たようなケースがあります。それはローンを完済していない車です。一般的にローンで車を購入した時、車の所有権はローン会社になります。
車買取や廃車を利用するには所有者の同意が必要となるので、原則としてローンを未完済だと廃車にできないのです。
廃車にするのならローンの残債を一括で返済した上で、所有権の名義変更をする必要があるでしょう。
自動車税を支払った後に車を高く売る方法
税金が未納だと車買取もできません。車を売るのなら税金を支払う必要があります。では税金を支払った後に、車を高く売る方法についても見ていきましょう。高く買取してもらうことで、支払った税金の穴埋めになるかもしれません。
【ポイント①】車をできる限りきれいにしておく
車を高く売りたいのなら、できる限りきれいにしておくのが重要です。外装や内装をきれいにすることで、直接的にプラスになることはありません。しかし査定スタッフの心象を良くする効果があります。
- 普段からきれいに乗っているのかも
- 丁寧に乗っているのなら劣化も少ないかも
といったような判断をしやすくなるのです。
また特に注意したいのは、車の内装における臭いです。臭いがあると査定額にも大きく影響するので、脱臭しておくといいでしょう。
【ポイント②】車が高値で売れやすい時期を狙う
車を高く売りたいのなら、高値で売れやすい時期を狙ってみましょう。
- 1月~2月
- 7月~8月
特にこの2つの時期には注意しておくといいです。なぜならこの時期は決算前となるので、業者側も無理をしてでも在庫を確保しておきたいのです。そのため相場以上の買取額になる可能性が高くなります。
販売のピーク時に店頭に在庫がないという状態を避けるため、業者も多少はこちらの交渉に乗りやすい時期でもあるでしょう。
【ポイント③】車一括査定を利用する
最後にポイントとしては車一括査定を利用することです。中古車買取ではどの業者が高額査定をつけてくれるかわかりません。大手だから高値がつくわけではないので、複数の業者から見積をもらうのが鉄則です。
この時に便利に使えるのが車一括査定というサービスになります。
- 一度の入力で複数業者に一括して査定の依頼ができる
- 業者同士を競合させられる
といったメリットが考えられるでしょう。
自動車税と買取まとめ
自動車税と買取についてまとめると、以下の通りです。
- 税金が未納である車の買取はできない
- 2年未満の滞納期間なら廃車にすることはできるが、その場合でも税金の支払いは必要