車に買取のチラシが見つかった場合は盗難の可能性が高いって本当?嘘?対策法紹介

車買取のチラシ

車のワイパーに「車を高く買い取ります」と書かれたチラシが挟まっていた場合、実はこうした車買取チラシの一部には、盗難の下見やマーキング目的で配布されているケースもあります。

茨城県警察の防犯情報によると、犯人が駐車場を下見し、「狙った車に目印をつけて後で盗む場合がある」といった手口が確認されており、注意を呼びかけています。

この記事では、車買取チラシが危険とされる理由や、実際に見つけたときの正しい対応、盗難を防ぐための具体的な対策をわかりやすく解説します。

本記事はCARHACK(運営:株式会社LIF)が制作・編集し、監修者(古物商許可証を持つ会員(奈良県公安委員会 第641180000388号))が内容を確認しています。編集方針は「コンテンツ制作ポリシー」をご覧ください。記事内の情報は公開時点のものであり、十分な調査のもと掲載しておりますが、内容が最新の情報と異なる可能性があります。

目次

車のワイパーに買取のチラシ「車盗難の前兆かも」

車買取チラシ

「車を買取します」などのチラシがワイパーに挟まれていることがあります。そのチラシには電話番号しか記載されていないことも多く、多くの人は怪しい業者だと判断して捨ててしまうでしょう。

しかし、これらのチラシは盗難の前兆である可能性もあります。もちろん車買取業者のものという場合もありますが、やはり注意しておくべきです。

買取のチラシが盗難の前兆といわれる理由

ではなぜ盗難の前兆といわれるのかを見ていきましょう。

車買取の張り紙は盗難のマーキング行為・窃盗団の下見なのか

車買取のチラシが盗難の前兆かもしれないという話があります。なぜそう考えられているのか、その理由を挙げてみましょう。

  1. チラシをワイパーに挟んでおく
  2. 数日経過してもチラシがそのままなら、頻繁に管理されていないことがわかる
  3. 盗難をしても発見しにくいので実行する

このような流れが考えられます。車を狙う窃盗団は、1台だけを狙うわけではなく、複数の車を観察し、その中から盗みやすい車を見極めています。

特に注意しておきたいのがトヨタ車です。トヨタ車は海外でも人気が高く、盗難された車の多くが海外に輸出され販売されてしまうため、盗難リスクが高いとされています。

警察庁による車名別盗難台数の状況を見ると次のような結果になっています。

メーカー車名(通称名)令和7年上半期 盗難台数
トヨタランドクルーザー765
トヨタプリウス289
トヨタアルファード191
トヨタレクサスRX141
トヨタレクサスLX120
トヨタクラウン107
トヨタハイエース97
トヨタレクサスLS55
トヨタハリアー50
スズキキャリイ43

これらの車種は盗難車ランキングの上位に入っているため、もし車買取のチラシが挟まっていたら特に注意が必要です。

【実例】SNSで投稿された車買取業者のチラシ

グランドハイエースのフロントガラス(ワイパー)に車買取チラシ挟まってた。
これって、例のあれ?ん〜とにかく気分悪いよね

— KENJI@大和家のVanTripLife. (@YAMATO38351779) December 17, 2022

我が家にも車買取ますチラシが来た

とりあえず車の下回りに変なものがないか確認←

1,000諭吉なら売る←

— ゆっち@SG9/りり【次のレースはWEX高井富士?】 (@liligene66) February 12, 2023

朝起きてドライブしようと思ったら車買取チラシが貼られてました。
盗難気をつけます。           #貼り倉トレーディング pic.twitter.com/we7dXVGPda

— 白米 (@hakumaickrc) October 1, 2022

車に中古車買取のチラシが挟まっていても盗難とは関係ないというのは、チラシを認識すれば取り除くはずなので、チラシを認識せず挟みっぱなしだと盗まれていて、当然それを認識できないということなのかもしれない。

— M村(31) (@M_mura351) November 9, 2022

SNS上では「車のワイパーに買取チラシが挟まれていた」という報告が相次いでいます。多くの投稿では「気味が悪い」や「盗難が心配」といった警戒する声が目立ち、実際に車の下回りを確認するなど防犯意識を高める人も少なくありません。

一方で、「盗難とは関係ない可能性もある」と冷静に捉える意見も見られ、すべてを危険と断定するわけではない傾向もあります。

全体としては、突然のチラシ投函に不安を感じつつも、自己防衛のための確認や情報共有を行う姿勢が強く、一般ドライバーの防犯意識の高まりがうかがえます。

現時点では確たる因果関係が示されているわけではないものの、注意しておくに越したことはないという空気感が広がっています。

車買取チラシを装った不法侵入・外国人グループの報告も

車買取チラシ_不法侵入

車に買取チラシが置いてありました。外国人がやった事が分かりました。
やはり盗難に狙われてるんでしょうか?
実際チラシ置かれた後に盗まれた方いらっしゃいますか?

引用元:Yahoo!知恵袋

近年、SNSや地域掲示板では「外国人風の人物が住宅街でチラシを配っていた」とか「車のそばをうろついていた」といった投稿も増えています。

こうした報告の中には、実際に車の敷地内に入り込んでチラシを挟む行為や、カメラ映像に不審者が映っていたケースも見られます。

警察は特定の国籍を断定していませんが、防犯上の観点からも「不審な動きがあれば通報してほしい」と呼びかけています。

住宅地やマンション駐車場などでは、知らない人物が車に近づいている時点で注意を払いましょう。

不審なチラシが挟まっていた場合の対応

車買取チラシ_対応

では、自分の車に不審なチラシが挟まっていたらどうすればよいのでしょうか。「高価で買取します」などの文言に興味を持つ人もいるかもしれませんが、原則としてこうしたチラシは信用できません。

盗難の前兆である可能性もありますし、仮に本当の買取業者であっても、安く買い叩いてくる悪質なケースが多いです。

そのためチラシを見つけたら、すぐに捨ててしまいましょう。

1. 張り紙の文言に興味があっても電話は掛けない

ちょうど車を売りたいタイミングだったなどの理由で、車買取のチラシに興味を持つ人もいるかもしれません。

しかし、そこに記載されている電話番号にかけるのは避けたほうがよいです。

  • 電話番号が悪用されるリスクがある
  • 適当な番号でまったく関係のない人につながる
  • そもそも電話がつながらない

基本的に電話をかけてもつながらないことが多いですが、番号が悪用されるケースもあります。電話をかけるのはNGだと考えてください。

2. 電話番号や古物商許可番号をネットでチェック

中古車買取業者は古物商の許可を得る必要があり、チラシにはその許可番号を記載している場合もあります。

チラシだけを見ると、正規業者のように見えるかもしれませんが、ネット検索をしてみてください。

  • 古物商の許可番号で業者名が出てこない
  • 会社名を検索しても公式サイトが表示されない

このような場合、記載内容がでたらめであることが多いです。仮にどちらも表示された場合でも、チラシを使うような業者は悪質な営業をしていることが少なくありません。

3. 業者の詳細情報を確認

怪しい車買取のチラシがあり、その会社名を検索したとしましょう。その場合も、安易に信じるのは危険です。たまたま同じような名称の別会社ということもあるからです。

その際は詳細を確認してみましょう。

  • チラシの電話番号とウェブサイトの番号が異なる
  • 社名が似ているだけで細部が違う
  • 古物商許可番号が一致しない

このように、細かい部分で異なることが多いです。

4. 車買取チラシを見つけたら警察への通報も検討

もし不審なチラシが複数回挟まれていたり、夜間に不明な人物を見かけたりした場合は、最寄りの警察署や交番に相談・通報しておきましょう。

特に「車買取の張り紙が続く」とか「駐車場をうろつく人がいる」などの場合、窃盗グループの下見である可能性があります。

SNSなどに投稿して共有するのも防犯には効果的ですが、まずは公式の通報ルートを使って安全を確保することが第一です。

ポスト投函の車買取チラシにも注意が必要

車買取チラシ_ポスト投函

自宅のポストにチラシが入っていました。
アパートなのですが自分のポストだけに入っていました。
よく聞く窃盗団の絡みかとは思うのですが、車では無くポストに入れられてた方いますか?
警察に対応して頂けるのでしょうか?
ご存知の方いらっしゃいましたらお願いします。

引用元:Yahoo!知恵袋

ワイパーだけでなく、自宅のポストや集合住宅の郵便受けに車買取チラシが入れられるケースもあります。

こうした投函型のチラシは一見無害に見えますが、住所と駐車位置を紐づけられるリスクがあるため注意が必要です。

自宅敷地内に立ち入って投函された場合は、不法侵入や迷惑行為に該当することもあります。

もし繰り返し同じ業者のチラシが届くようなら、地域の警察相談ダイヤル(#9110)へ相談するとよいでしょう。

車の盗難を防ぐための対策7選

車買取チラシ_盗難防止

車買取のチラシが挟まれていたときに行いたい盗難対策について確認しておきましょう。具体的な方法を知っておくことで、盗難リスクを減らすことができます。

1. ハンドルロック(ステアリングロック)を装着

車の盗難防止に効果的なのがハンドルロックです。ステアリングロックとも呼ばれ、最近の車なら多くの車種に標準装備されています。

エンジンを止めてキーを抜き、ハンドルを動かすとカチッと音がします。これがハンドルロックの機能です。この状態では、たとえキーシリンダーを壊してエンジンを動かせても、ハンドルは回りません。

一部の窃盗団には効かない場合もありますが、ほとんどのケースでは盗難防止に役立ちます。また、カー用品店で販売されているバー式の汎用ハンドルロックもおすすめです。

長時間駐車する際にこのロックを装着しておくと、防犯意識が高い印象を与え、盗難されにくくなります。

2. スマートキーを電波遮断ポーチでリレーアタック対策

近年、車の盗難で増えているのがリレーアタックです。スマートキーが発する電波を中継してロックを解除する方法で、便利な機能である一方、対策は必須です。

リレーアタック対策に効果的なのが電波遮断ポーチです。スマートキーをポーチに入れておけば、電波を遮断でき、リレーアタックを防ぐことができます。

  • 1000円~3000円程度で購入できる
  • デザインやサイズを選べる

ネット通販でも手軽に入手できるため、スマートキーを使っている人はぜひ活用しましょう。

3. 駐車する場所を変更

怪しいチラシが挟まっていた場合、駐車場所を変えるのも有効です。人目につきにくい場所に停めているなら、人通りが多い場所や防犯設備のある駐車場に変更しましょう。

  • 防犯設備がある駐車場にする
  • 人通りの多い場所に駐車する

こうした工夫だけでも、盗難防止に効果があります。どうしても駐車場所を変えられない場合は、他の方法で対策を取りましょう。

4. 監視カメラや警報機など防犯装置を設置

盗難防止の基本は、防犯装置の設置です。

  1. 監視カメラを設置する
  2. 警報機をつける
  3. ドライブレコーダーを設置する
  4. センサーライトをつける
  5. GPSトラッカーを導入する
  6. 盗難防止ステッカーを貼る

監視カメラの設置は特に効果的ですが、費用がかかる場合はダミーカメラでも構いません。

大切なのは「警戒している」と窃盗団に思わせることです。窃盗団はリスクの高い車を避ける傾向があるため、警戒している印象を与えるだけでも効果があります。

5. 車のボディカバー

屋外駐車の場合は、ボディカバーの使用もおすすめです。盗難防止だけでなく、次のようなメリットもあります。

  • 車種がわかりにくくなり盗難されにくい
  • 紫外線や埃から守れる
  • 汚れ防止にもなる

青空駐車場を利用している人は、盗難対策としてだけでなく、車の保護目的でも役立ちます。

6. 警察署に相談

盗難対策としては、警察署に相談するのも有効です。

  • 住民相談係に連絡する
  • 付近でチラシの被害が多い場合は話がスムーズ

警察も車の盗難事件には力を入れているため、情報提供を歓迎しています。立ち寄れない場合でも、電話で相談しておくとよいでしょう。

7. 盗難保険に加入済み?車両保険をチェック

どれだけ対策しても、大規模な窃盗団に狙われると防ぎきれないこともあります。

そのため、盗難されやすい車種なら「盗まれた後」の備えも必要です。車の盗難は任意保険の車両保険で補償されますが、契約内容によっては対象外のこともあります。

エコノミータイプなど補償範囲が異なる場合もあるため、加入している保険が盗難対応かどうか、一度確認しておきましょう。

まとめ|車買取チラシを見つけたら落ち着いて確認と対策を

ここまでの内容を振り返ると、車買取チラシは一見ただの宣伝に見えても、盗難の下見やマーキングなど犯罪に悪用されるケースもあるため注意が必要です。

見つけた際は慌てず、正しい手順で確認・対処していくことが大切です。これまでのポイントを整理すると、重要なのは次の3点です。

この記事のポイントまとめ
  • チラシを安易に信じず、電話や連絡は避ける
  • 不審な場合は業者情報をネットで確認し、必要に応じて警察へ通報する
  • 盗難防止グッズや車両保険で日ごろから備えておく

チラシを見つけたときの基本ステップは次のとおりです。

STEP
チラシを撮影・記録する

業者名や電話番号などを控えておくと、後の通報時に役立ちます。

STEP
ネットで業者情報を検索する

公式サイトや古物商許可番号が確認できない場合は、悪質な可能性があります。

STEP
警察に相談または通報する

同じチラシが繰り返し挟まれる場合や、不審な人物を見かけた場合は早めに警察へ。

チラシを軽く見て放置すると、思わぬトラブルにつながることがあります。小さな異変に気づいた段階で対策を取ることで、盗難のリスクを大幅に減らすことができます。

大切なのは「怪しいと思った時点で動くこと」。万一の備えを整え、安心して愛車を守りましょう。

この記事を書いた人

「もっと価値を見つける」をテーマに自動車の買取現場に立ち会い数多くの交渉を経験。現在は自動車買取メディアの立ち上げから運営、さらに自ら車売買を行うため古物商を取得(奈良県公安委員会 第641180000388号)。WEBメディアを通じて分かりにくいことを分かりやすく解説し、リユースに関する正しい知識を提供し、適切な判断ができるように情報を発信中。

目次