ここでは現役ディーラー営業マンが、メルセデスベンツの最新の値引き方法を包み隠さず、すべてお伝えします。
ただし、値引き額はディーラーの状況や時期によって変わり、交渉しなければ値引きゼロということもあります。
お得に購入するには、適切なタイミングと正しい交渉ステップで商談を進めることが重要です。
現役ディーラー営業マンだからこそ知る、値引きを最大限に引き出す方法や、お得に購入するための具体的なコツを詳しく解説します。

現在乗っている車をできるだけ高く売却すれば、実質的な値引きにつながります。結論、車両本体値引きには限界があるため、「ディーラー下取りではなく車一括査定を利用すべき理由」で解説する方法を必ず実践してください。
メルセデスベンツの購入を検討している方は、ぜひ最後までお読みください。
本記事の内容は公開時点の情報に基づいています。正確な情報を掲載するよう努めておりますが、最新の情報とは異なる場合がございます。あらかじめご了承ください。
【2025年4月最新】メルセデススベンツの値引き額の相場


メルセデスベンツを新車で購入する際、どのくらいの値引きが見込めるのかは多くの人が気になるところです。
高級車であるがゆえに価格も高く、交渉によって得られる値引きの差が数十万円単位になることも少なくありません。
ここでは最新の値引き相場をモデル別に詳しく紹介します。
ベンツのモデル別値引き相場一覧
2025年4月最新 メルセデスベンツの値引き相場一覧 | |
---|---|
モデル名 | 値引き相場(目安) |
Aクラス(ハッチバック) | 0~50万円 |
Aクラス セダン | 0~50万円 |
Bクラス | 0~45万円 |
CLAクラス(クーペ) | 0~60万円 |
CLAクラス シューティングブレーク | 0~60万円 |
CLEクーペ | 0~50万円 |
CLEカブリオレ | 0~50万円 |
Cクラス セダン | 30~90万円 |
Cクラス ステーションワゴン | 30~90万円 |
Eクラス セダン | 35~60万円 |
Eクラス ステーションワゴン | 35~60万円 |
Eクラス オールテレイン | 35~60万円 |
CLSクラス | 40~75万円 |
Sクラス | 0~100万円以上 |
GLAクラス | 0~40万円 |
GLBクラス | 0~40万円 |
GLCクラス | 0~50万円 |
GLCクーペ | 0~50万円 |
GLEクラス | 30~100万円 |
GLEクーペ | 30~100万円 |
GLSクラス | 20~80万円 |
Gクラス | 0円 |
Vクラス | 0円 |
SLクラス | 0~80万円 |
AMG GT | 0~40万円 |
AMG GT 4ドア | 50~100万円以上 |
EQA | 0~40万円 |
EQB | 0~40万円 |
EQC | 30~50万円 |
EQE | 25~60万円 |
EQS | 30~70万円 |
※記載の値引き相場は目安であり、実際の値引き額とは異なる場合があります。
では次に、実際にメルセデスベンツを安く購入するコツを実践形式で解説します。
メルセデスベンツを安く購入する値引き8つのステップ


ルセデスベンツは高級車であるため、値引き交渉によって最終的な支払額に大きな差が出ることがあります。
しかし、ただ価格を下げてほしいと伝えるだけでは十分な値引きは得られません。



ここでは、実際に成果を出すために有効な交渉ステップを具体的に解説していきます。購入予定の方は、ディーラー訪問の前に必ず確認しておきましょう。
すでに知っている方は、必要に応じて読み飛ばしてください。該当の項目をクリックすると直接確認できます。
近隣の販売店を調べて競合させる
ベンツの購入時には、複数の正規ディーラーを比較することで大きな値引きを引き出せる可能性が高まります
ベンツのディーラーには「ヤナセ」と「シュテルン」の2つの異なる系列があり、競合店舗同士を競わせることで、値引き条件に差が生まれやすくなります。
実際の見積書を提示しながら交渉すれば、営業マンも真剣に対応するため、丁寧な態度で「他店と比較中」と伝えることが重要です。
四半期決算を狙う
ディーラーが最も値引きに積極的になるタイミングは、3月・6月・9月・12月の四半期末です。
これらの時期はメーカーからの販売実績の報奨金やインセンティブがかかっているため、販売台数を1台でも多く積み上げたいという営業側の都合があります。
その結果、通常よりも大幅な値引きが期待できるため、通常時に10万円程度の値引きだった車が、決算期には30万円以上引かれたというケースもあります。
ただし、人気モデルや在庫状況によっては例外もあるため、目当ての車種が決算期まで残っているかを事前に確認しておくと安心です。
初回訪問で営業マンの本音を引き出す
初回のディーラー訪問では、無理に値引き交渉をせず、あくまで情報収集に徹することがおすすめです。
営業マンは購入意思が明確な顧客に対してのみ、本音の値引き条件を提示する傾向があります。
そのため、「すぐに買う予定ではないが検討中」と伝えることで、様子を見ながら価格を探る余地を残せます。
さらに、「他店舗も回っている」や「具体的な予算感を知りたい」と話すことで、担当者の本気度を測る材料にもなります。
実際、初回から強く値引きを求めた結果、返って条件が渋くなったという例もあるため、最初は控えめなスタンスで接することも大切です。
新車か中古車かを最初に明確にする
メルセデスベンツを購入する際は、新車と中古車のどちらを検討しているのかを最初に明確に伝えることが大切です。
多くのディーラーでは新車と中古車で担当者が異なり、検討の方向性によって担当が交代となるため、話が進んだ後に振り出しに戻ることを避けるためにも、最初の段階で意思表示をしておくことが重要です。
中古車はすでに市場に出ている在庫から選ぶ商品のため、基本的に「一点物」であることから、値引き交渉はほとんど行われません。
特に人気のあるモデルやグレードは早い者勝ちで売れてしまうことが多いため、価格よりもタイミングや決断力が重視されます。
一方で新車の場合は、装備の追加や購入タイミングなどによって柔軟な提案が可能なケースもあるため、最初から曖昧な態度は避けて交渉を進めてください。
他社メーカーとの比較はなるべく避ける
ベンツの値引き交渉では、他社メーカーとの比較を前面に出すのは避けた方が得策です。
理由は、販売員に「本命はベンツではない」と受け取られてしまい、本気の価格提示を引き出しにくくなるためです。
特に「BMWの方が安かった」や「アウディではここまで値引きしてくれた」といった発言は、ベンツの価値を軽視していると捉えられやすく、交渉が冷めてしまう原因になります。
実際、あるディーラーでは他社と迷っていると伝えた途端に「そちらでお決めになった方が良いかもしれません」と提案すら受けられなくなったケースもあります。
比較するなら、同じベンツ内でのグレードや店舗間での条件に留めておくことで、営業マンも前向きに交渉に応じてくれる可能性が高まります。
今すぐ買う気はあると伝える
値引き交渉を有利に進めるためには、「購入する意思がある」という姿勢を最初に示すことが大切です。
営業マンは日々多くの顧客と接しており、「とりあえず見に来ただけ」という温度感の人には、本気の条件を提示しない傾向があります。
逆に、「車種とグレードもほぼ決まっていて、条件が合えば契約するつもり」と伝えると、営業マンも成約を意識して具体的な数字を提示しやすくなります。
実際、同じモデルを検討していた二人のうち、「今すぐ決めたい」と言った人には40万円の値引きが出た一方で、「そのうち買うかも」と曖昧な態度を見せた人には20万円までしか下がらなかったという事例もあります。
強気に出すぎる必要はありませんが、買う気があるという前向きな姿勢を見せることが、良い条件を引き出す第一歩になります。
即決しないのが値引き交渉の鉄則
購入交渉では、どれだけ好条件を提示されても即決しないことをおすすめします。
なぜなら、営業担当者は「今決めてくれるならこの条件で」という言い回しで心理的に購入を促してくることがありますが、この場で即答してしまうと、それ以上の値引きの余地を自ら断つことになります。
実際、「一度持ち帰って検討します」と答えた後、翌日に連絡が入り「さらに5万円引きます」と追加条件が提示されたケースもあります。
たとえ最初から納得のいく金額であっても、一度は検討時間を設けることで、さらなる値引きを引き出せる可能性が高まります。
ディーラーの下取り査定には注意する
ディーラーに下取りを出すと、一見「値引き+下取りでお得」と感じるかもしれません。しかし実際には、値引きと下取り額を調整して、総額が変わらないケースがほとんどです。


たとえば「下取りあり」で新車の値引き額が減らされ、下取り価格にその分が上乗せされているだけ、というような仕組みです。
また、ディーラーはあくまで販売のプロであって、買取の専門家ではありません。相場より安く見積もられることも珍しくありません。
損をしないためにも、事前に車一括査定を利用して愛車の相場を把握し、納得できる価格で売却してください。



複数の買取業者に査定を依頼するなら、車一括査定の利用は必須です。車一括査定ならではの業者間競争が生まれ、それを利用した交渉術があります。詳しい方法は、次の項目で解説します。
ディーラー下取りより車一括査定を利用すべき理由
車一括査定とは、複数の買取業者に一括で査定を依頼し、買取価格を比較できるサービスです。


残念ながら、交渉を重ねても車の値引きには限界があります。
特に車は生活必需品のため、購入時期をズラしたり、車検の関係から急いで買い替えなければならないケースも多いです。
一方で、今所有している車の買取価格を上げるのは、それほど難しいことではありません。
最も効果的な方法は、買取専門店同士を競わせて査定額を引き上げることです。


車一括査定を利用して複数の買取店に査定を依頼し、比較するだけで、ディーラーの下取りと比べて数十万円の差がつくことも珍しくありません。



実際に、編集部所有のミニバンを査定した結果、ディーラー下取りと車一括査定の買取額に約96万円の差がつきました。


これは過去最高額ですが、編集部では何度も車一括査定を利用し、その実績として毎回ディーラーの想定を超える買取額を得ています。
車種 | 走行距離 | ディーラー下取り | 車一括査定 (複数の買取業者) |
---|---|---|---|
ベンツGLC | 約5,000km | 約620万円 | 約700万円 |
アルファード | 約150,00km | 約268万円 | 約364万円 |
N-BOX | 約390,00km | 約80万円 | 約115万円 |
インプレッサ | 約70,000km | 約70万円 | 約90万円 |
ステップワゴン | 約140,000km | 約3万円 | 約12万円 |
フーガ | 約100,000km | 0円 | 約16万円 |
このような高価買取を実現するために、編集部が毎回利用しているのが「カーセンサーの車一括査定」です。


- 提携業者数が700社以上で業界トップクラス
- 同時査定依頼数30社は業界トップ
- 競合会社が多いため高額査定率も高い
- 10年以上経過した古い車や外車にも強い
- メール連絡希望・電話時間指定可
高価買取を狙うなら間違いなくカーセンサーの車一括査定がおすすめです。
まず、提携業者数が多いため、大手買取業者を含む様々な業者に一括で査定依頼ができるのが大きなメリットです。
さらに、申し込み時に希望する業者を選択できるため、不要な業者からの連絡を避けることも可能です。
買取業者は多ければ多いほど競争が激しくなり、自然に買取額が吊り上がっていきます。つまり、申し込みをした時点で既に業者同士が競争している状態になるのです。
さらに、わざわざ複数の買取店を回って相見積もりを取る必要がなく、自宅で完結できる出張査定が基本なので、時間や手間をかけずに高価買取を狙えます。



正直、車一括査定サイトはいくつか存在しますが、カーセンサーを利用すれば主要な買取業者を網羅できるため、これ一つで十分です。
\ 愛車の最高額が下がる前にチェック /
ディーラー営業マンとして正直に言うと、下取りでは買取専門業者の買取額には勝てません。
それでも多くの人がディーラーの下取りを利用してしまうのは、「手続きが楽だから」という理由が大半です。
しかし、車一括査定を利用すれば、下取りと同じくらい簡単な手続きで、はるかに高い査定額を引き出すことができます。
愛車を少しでも高く売りたいなら、ディーラー下取りではなく、必ず車一括査定を利用してください。それだけで、数十万円の差が生まれる可能性があります。
\ 愛車の最高額が下がる前にチェック /
ヤナセとシュテルンの違いと値引きへの影響


メルセデスベンツのディーラーは全国に数多く存在しますが、その運営母体には大きく分けてヤナセとシュテルンがあります。
どちらも正規ディーラーであり、販売している車両の品質やアフターサポートに違いがありませんが、実は値引き交渉のしやすさや商談の進め方には微妙な違いがあります。
ここでは、それぞれの特徴と値引きへの影響について詳しく解説していきます。
ヤナセの特徴と向いている人とは


ヤナセは、日本における輸入車販売の先駆者ともいえる老舗企業で、メルセデスベンツを日本に広めた実績を持つ名門ディーラーです。
その強みはブランドイメージと信頼性にあり、ベンツを購入するならヤナセでと考えるユーザーも少なくありません。
営業スタッフの接客や店舗の雰囲気、アフターサービスの質が非常に高く、「安心してベンツを購入したい」と考える人に支持されています。
特に整備や点検体制は整っており、購入後も長く付き合いたい人には安心できる存在です。
ただし、価格交渉に関しては比較的慎重で、大幅な値引きには応じにくい傾向があります。
これは、ブランドイメージを守るため過度な値引きを避けているためです。価格よりも信頼や対応の質を重視する方には、ヤナセは非常に向いているディーラーと言えます。
シュテルンの特徴と向いている人とは


「シュテルン」という名前は全国のメルセデス・ベンツ正規販売店に広く使われていますが、実際には地域ごとに異なる会社が運営しているフランチャイズのような形です。
このため、店舗ごとに値引き対応やサービスに差があるのが特徴です。



たとえば、シュテルン名古屋中央と世田谷では見積額が10万円以上違うこともあります。
この“バラつき”こそが、シュテルンの魅力。複数の店舗を比較すれば、より大きな値引きを引き出せる可能性があります。
ただし、営業の対応やアフターサービスの質にも差があるため、価格だけでなく店舗や担当者との相性も重視して選ぶことが大切です。
価格交渉を重視する方にとっては、うまく利用することで希望に近い値引きが狙える可能性があります。
どちらでメルセデスベンツを買うのがおすすめなのか
ヤナセ | シュテルン | |
---|---|---|
値引きの柔軟性 | △(控えめ) | ◎(柔軟) |
価格の安さ | △(渋め) | ◎(安い可能性あり) |
アフターサービスの信頼性 | ◎(非常に高い) | △(店舗により差あり) |
接客の均一性 | ◎(高い) | △(ばらつきあり) |
全国整備網の広さ | ◎(広い) | △(地域差あり) |
複数店舗の比較可能性 | ×(不可) | ◎(可能) |
輸入車初心者への安心感 | ◎(安心感あり) | △(店舗次第) |
ヤナセとシュテルンのどちらでベンツを購入すべきかについては「何を重視するか」によって選択が分かれます。
価格交渉を重視し、少しでも安く購入したいという人には、値引きに柔軟な対応が期待できるシュテルンが向いています。
特に複数のシュテルン店舗を比較することで、同じ車種でもより有利な条件を引き出せる可能性があるため、費用対効果を最大限に高めたい方にはおすすめです。
一方で、営業対応の質やアフターサービスの信頼性を重視する場合には、ヤナセが有力な選択肢になります。
全国に整備網が広がり、接客の均質性も高いため、長期的な所有を見越している人や、輸入車が初めての方にも安心感があります。
特に定期点検や保証対応のスムーズさを優先したい人にとっては、サービスの質が重視されるヤナセの方が満足度が高くなる傾向があります。



つまり、値段を優先するならシュテルン、サポートと信頼性を求めるならヤナセという棲み分けが基本となります。
実際の購入では、両者で見積もりを取得した上で比較検討することが重要で、条件に応じて納得のいく選択をすることが、満足のいくベンツ購入への道筋となります。
ベンツのリセールを高めるおすすめオプション3選


メルセデスベンツは新車価格が高額な一方で、モデルや仕様によっては数年後でも高値で売却できるリセールバリューの高さが魅力のひとつです。
ただし、リセール価格にはグレードや走行距離だけでなく、装着されているオプションの内容も大きく関わってきます。
ここでは、後の売却時に有利となる「リセールを高めるオプション」を厳選して紹介します。
購入時にこれらを意識することで、実質的なコストパフォーマンスを大きく向上させることが可能になります。
1. 中古市場でも高評価のAMGラインは必ず付けるべき
AMGラインは、メルセデスベンツのデザイン性とスポーティさを強調する人気のオプションパッケージであり、中古市場でも非常に高い評価を得ています。
専用のバンパーやアルミホイール、スポーツシートなどが装備され、外観・内装ともに上質な印象を与えるため、購入希望者からの需要が高くなります。
中古車検索サイトでも「AMGライン付き」で絞り込まれることが多く、リセール時には未装着車に比べて10万円以上高く売却できるケースもあります。
見た目の魅力と資産価値の両方を兼ね備えた、非常にコスパの高い選択です。
2. サンルーフ付きはリセールで有利
サンルーフは、ベンツのような高級車では人気が高い装備で、中古市場でもその有無が価格に影響を与えるポイントになります。
とくにCクラスやEクラス、SUV系モデルではサンルーフ付きが好まれ、検索時に条件指定されることも多いため、需要が安定しています。
流通数が少ない分、希少性も高く、買取査定で10万~15万円程度の差がつくケースもあります。
オプション費用は20万円程度ですが、将来の売却価格を考えれば、十分元が取れる選択肢なります。
3. 高リセールバリューならボディカラーは白黒が鉄板


ベンツのリセールバリューを高めたいなら、ボディカラーの選択も重要な要素です。
人気が集中するのはホワイトとブラックで、この2色は中古市場において圧倒的に需要が高く、査定価格にも明確な差が出ます。
理由はシンプルで、万人受けしやすく、ビジネスからプライベートまでシーンを問わず幅広く使える色であるためです。
実際、同じ年式・グレード・走行距離の車でも、ホワイトやブラックはブルーやレッドなどの個性的なカラーよりも10万円以上高く売却されることがあります。
特に高価格帯のSクラスやGクラスでは、その差がさらに広がる傾向にあり、リセール時の影響は決して小さくありません。
カラー選びは個人の好みが反映される部分ですが、数年後の売却を見据えるなら、やはり白黒が鉄板であることは間違いないといえます。
一度ベンツに乗ると離れられないメルセデスの魅力


メルセデスベンツはこれまで、ただの移動手段を超えた「所有する満足感」や「安心感」によって、多くのオーナーを虜にしてきました。
価格が高くても選ばれ続けているのには明確な理由があり、初めて乗った人が「もう国産車には戻れない」と語ることも少なくありません。
ここでは、ベンツが他の車と何が違うのか、その魅力を歴史や技術、安全性など多角的に掘り下げて紹介していきます。
130年以上続くベンツの歴史と進化
メルセデスベンツの歴史は1886年、カール・ベンツが世界初のガソリン自動車を開発したことから始まります。それ以来130年以上にわたり、自動車技術の最先端を走り続け、常に革新を重ねてきました。
安全性、快適性、環境性能、走行性能といったあらゆる分野で「最初に取り入れたメーカー」としての実績も多く、今の車の常識を築いてきたと言っても過言ではありません。
例えば、ABS(アンチロック・ブレーキ・システム)やエアバッグといった今では標準装備の安全技術も、ベンツが先駆けて実用化しました。
また、ボディ構造や衝突試験に対する姿勢、安全性へのこだわりは常に業界をリードしており、その技術力の高さはF1などのモータースポーツ分野でも証明され、開発された技術が市販車にフィードバックされる体制も整っています。
こうした長い歴史と技術の積み重ねは、ベンツというブランドに「信頼」という価値を与え、ただの高級車ではなく、自動車の歴史そのものを象徴する存在であり、その背景を知ることでベンツに対する理解と魅力はさらに深まります。
各モデルの特徴と違い
メルセデスベンツは豊富ラインナップを展開しており、コンパクトなAクラスからフラッグシップのSクラス、さらにはオフロード性能を誇るGクラスまで、あらゆるライフスタイルやニーズに応えるモデルが揃っています。
それぞれのモデルには明確なコンセプトがあり、単なるサイズの違いにとどまらない個性と特徴が設計に反映されています。
例えば、Aクラスは若年層や女性ユーザーからの人気が高く、扱いやすさと先進機能をコンパクトなボディに凝縮したエントリーモデルです。
一方、CクラスやEクラスはプレミアムセダンとしての存在感が強く、乗り心地や静粛性、走行安定性に優れています。
特にEクラスはドライバーズカーとしても後部座席の快適性を重視した設計がなされており、ファミリー層にも根強い人気があります。
さらにSクラスはベンツの技術と哲学を凝縮した一台で、世界中の富裕層から根強い人気があり支持を集めています。
SUVではGLAやGLCが都市型SUVとしてのバランスを持ち、GLEやGLSはラグジュアリーと走破性を兼ね備えた上級モデルです。
このように、ベンツは見た目や価格帯だけでなく、目的に応じた設計思想が細部にまで貫かれており、自分の用途や好みに合わせて最適な一台を選べるのが魅力です。
ベンツユーザーに人気のAMGとは
AMGは、メルセデスベンツの高性能部門として知られ、その名は創業者であるハンス・ヴェルナー・アウフレヒト(A)とエアハルト・メルヒャー(M)、そして彼らの創業地であるグロースアスパッハ(G)の頭文字を取って名付けられました。
もともとは独立したエンジンチューナーとしてレース活動を中心に発展し、後にメルセデスとの関係を深め、現在ではメルセデスの100%子会社として、高性能モデルを開発しています。
AMGモデルは通常のベンツとは異なり、エンジンから足回り、内外装に至るまで専用設計が施されており、圧倒的な動力性能と独自の存在感を放ちます。
中でも「One Man, One Engine(1人の職人が1基のエンジンを手作業で組み上げる)」という哲学はAMGの象徴で、すべてのエンジンに担当者のサインプレートが取り付けられています。
ラインナップには「43」や「53」、フルスペックの「63」シリーズなどがあり、セダンやクーペだけでなくSUVや4ドアGTモデルにまで展開されており、走行性能だけでなくステータス性や資産価値の面でも高い支持を集めています。
単なる速さだけではなく、ドライバーの感性に訴えかける魅力こそが、AMGが選ばれる最大の理由です。
メルセデスベンツの人気車種ランキングTOP5
JAIA(日本自動車輸入組合)のデータをもとに、特に人気の高い輸入車をランキング形式で5車種ご紹介します。
メルセデス・ベンツ人気モデルランキング (2024年上半期/JAIAデータ) | ||
---|---|---|
順位 | モデル名 | 販売台数(台) |
1位 | GLCクラス | 3,495 |
2位 | GLBクラス | 2,804 |
3位 | Cクラス | 2,771 |
4位 | Eクラス | 2,728 |
5位 | Gクラス | 2,649 |
1位:GLCクラス


SUVとしての高い走行性能と快適性を兼ね備え、都市部から郊外まで幅広いシーンでの利用が可能です。
最新の安全技術や先進的なインフォテインメントシステムも搭載されており、ファミリー層から高い支持を得ています。
2位:GLBクラス


コンパクトながら3列シートを備え、多人数乗車が可能な点が特徴です。
都市部での取り回しの良さとSUVらしい力強いデザインが魅力で、若年層やアクティブなライフスタイルを持つユーザーに人気です。


3位:Cクラス


メルセデス・ベンツの中核をなすモデルで、高い走行性能と上質な内装が特徴です。
最新の安全技術や運転支援システムが充実しており、ビジネスユーザーからプライベートまで幅広く支持されています。
4位:Eクラス


高級感あふれるデザインと先進技術を融合させたモデルです。
長距離ドライブでも快適な乗り心地を提供し、ビジネス層からの支持が厚いです。
5位:Gクラス


伝統的なデザインと卓越したオフロード性能を持つSUVです。
高級感と堅牢性を兼ね備え、メルセデスベンツで最もリセールバリューが高いことが特徴のモデルです。
メルセデスの安全性能と装備
メルセデスベンツが世界的に信頼されている大きな理由のひとつが、安全性能へのこだわりです。
自動車業界における数々の安全技術を“世界初”として開発・導入してきた歴史があり、現在も先進の安全装備を標準で備えています。
特に注目すべきは、インテリジェントドライブと呼ばれる統合安全システムで、ドライバーの操作を常に補助し、事故を未然に防ぐ構造が徹底されています。
このシステムには、アクティブブレーキアシストやブラインドスポットアシスト、アクティブステアリングアシスト、車線逸脱防止、渋滞時緊急ブレーキ機能など、複数の支援機能が組み合わされており、状況に応じて自動で介入します。
実際、国土交通省が認定する「予防安全性能評価」でも高いスコアを記録しており、日本の道路事情にも十分対応できる装備が整っています。
また、ベンツは衝突安全にも非常に力を入れており、万が一の事故の際にはボディ全体が衝撃を分散・吸収する構造になっているため、乗員の被害を最小限に抑える設計がされています。
Aクラスのようなコンパクトモデルであっても、上位クラスと同様の安全装備が備わっており、グレードによる差が小さいのも特長です。
このように、メルセデスは「ぶつからないための技術」と「ぶつかった時に守る技術」の両面で、業界の基準をリードし続けています。
日本でベンツに乗っている人の特徴とは
日本国内でメルセデスベンツに乗っているオーナー層には、いくつかの共通点が見られます。
まず最も顕著なのは、年齢層が比較的高めであることです。国土交通省の保有車両統計によれば、ベンツを所有しているドライバーの多くは40代後半から60代に集中しており、経済的に安定した層が中心です。
企業経営者や医師、士業など、高収入かつライフスタイルにこだわりを持つ人が多い傾向があります。
また、若年層の中でも輸入車志向が強く、資産運用や外資系企業勤務などで収入の高い人々がAクラスやCLAクラスといった比較的コンパクトなモデルを選ぶ傾向にあります。
さらに、ベンツユーザーは所有期間中のメンテナンスや車検に対して意識が高く、正規ディーラーでの整備を重視する人が多いのも特徴です。
これは、単なる「移動手段」としてではなく、ベンツを一つの「資産」や「ステータス」と捉えている意識の表れといえるでしょう。
このように、日本でベンツに乗る人々には、経済的な余裕とともに、ブランドへの信頼感や所有することへの満足感が共通して見られます。
ベンツに関するよくある質問をプロが回答
メルセデスベンツの購入を検討する際、多くの人が抱く疑問は似通っています。
ここでは、そうしたよくある質問をピックアップし、購入前に知っておきたいリアルな情報をプロの視点でわかりやすく解説していきます。
メルセデスベンツに関するよくある質問
情報を押さえておくことで、交渉や購入判断をよりスムーズに進めることができます。
ベンツを買うのにいくらの年収が必要ですか?
一般的に、車両価格の約3倍の年収が目安とされ、Aクラスであれば年収1,200万円前後が理想とされます。ただし、残価設定ローンやリースを利用すれば、年収700万〜800万円程度でも現実的に購入可能です。
しかし購入した後が重要なため、維持費も含めた総合的な資金計画を考えておく必要があります。
ディーラーで値引き交渉できる限界額はいくらですか?
ベンツの新車値引きは、車種や時期によって異なりますが、一般的には車両本体価格の5〜10%が限界とされています。たとえば600万円のモデルであれば、最大でも50〜60万円程度が現実的な上限です。
フルモデルチェンジ後の値引き相場はいくらですか?
フルモデルチェンジ直後のベンツは人気や希少性が高いため、基本的に値引き額は「なし」が基本となりますが、少額の値引きやオプションサービスなどのケースがあります。
流通が落ち着き、在庫が増え始める半年〜1年後からが交渉しやすい時期となります。
ベンツで1番安いモデルは何ですか?
現行ラインナップで最も安いメルセデスベンツは「Aクラス 」です。新車価格は489万円からとなっており、ベンツらしい高級感と最新の安全装備を備えつつも、比較的手の届きやすい価格設定が魅力です。
維持費も他モデルに比べて抑えやすく、初めての輸入車としても人気があります。
まとめ | ディーラー営業マンが教えるベンツの値引き方法
メルセデスベンツの購入の値引き方法について現役ディーラー営業マンが解説しました。
重要な点を簡単にまとめます。
2025年4月最新 メルセデスベンツの値引き相場一覧 | |
---|---|
モデル名 | 値引き相場(目安) |
Aクラス(ハッチバック) | 0~50万円 |
Aクラス セダン | 0~50万円 |
Bクラス | 0~45万円 |
CLAクラス(クーペ) | 0~60万円 |
CLAクラス シューティングブレーク | 0~60万円 |
CLEクーペ | 0~50万円 |
CLEカブリオレ | 0~50万円 |
Cクラス セダン | 30~90万円 |
Cクラス ステーションワゴン | 30~90万円 |
Eクラス セダン | 35~60万円 |
Eクラス ステーションワゴン | 35~60万円 |
Eクラス オールテレイン | 35~60万円 |
CLSクラス | 40~75万円 |
Sクラス | 0~100万円以上 |
GLAクラス | 0~40万円 |
GLBクラス | 0~40万円 |
GLCクラス | 0~50万円 |
GLCクーペ | 0~50万円 |
GLEクラス | 30~100万円 |
GLEクーペ | 30~100万円 |
GLSクラス | 20~80万円 |
Gクラス | 0円 |
Vクラス | 0円 |
SLクラス | 0~80万円 |
AMG GT | 0~40万円 |
AMG GT 4ドア | 50~100万円以上 |
EQA | 0~40万円 |
EQB | 0~40万円 |
EQC | 30~50万円 |
EQE | 25~60万円 |
EQS | 30~70万円 |
※記載の値引き相場は目安であり、実際の値引き額とは異なる場合があります。
メルセデスベンツ安く購入するために値引き交渉を行う際は、次の点についても意識することが重要です。
- 近隣の販売店を調べて競合させる
- 四半期決算を狙う
- 今すぐ買う気はあると伝える
- 即決しないのが値引き交渉の鉄則
- ディーラーの下取り査定には注意する
すべての交渉テクニックを実践するのは難しいかもしれませんが、少なくとも一つか二つは試してみてください。
ただし、値引き交渉には限界があるため、値引きだけにこだわるのではなく、より重要なポイントに目を向けることも大切です。
もちろん値引き交渉も重要ですが、それよりも今所有している車をできるだけ高く売ることの方が圧倒的に重要で効果的です。



繰り返しになりますが、ディーラー下取り査定には注意が必要です。
そもそもディーラーは販売が専門であり、買取に特化した業者ではありません。そのため、買取専門業者に査定依頼し、競争させた方が買取価格に期待できます。
「ディーラー下取りではなく車一括査定を利用すべき理由」でもご説明しましたが、実際に過去の査定事例では、ディーラー下取りと車一括査定を比較した結果、最大で約96万円の差がついたこともあります。
数十万単位で差が出ることは決して珍しくありません。
今の車から乗り換える際に、少しでも高く売ることで、実質的にメルセデスベンツの購入費用を抑えることができます。
メルセデスベンツの値引きを最大化したいなら、必ず車一括査定を利用し、複数の買取業者を競い合わせてください。