もう騙されない!車買取の売買契約書で必ず見るべき『鉄則11箇条』

車買取の売買契約書で必ずみるべき11箇条

「車の買取契約書ってどんな内容で、何に注意すればいいのか分かりづらい」と感じる方は少なくありません。

結論から言うと、車を売却するときの契約書には査定額や引き渡し条件、入金時期など取引の根幹が明記されており、きちんと確認することが安心につながります。

JPUCの案内にも、契約書は売主と買主双方の権利義務を明確にするための大切な書類とされており、注意深く読むことが推奨されています。(日本自動車購入協会「自動車売買契約に関する注意喚起」

この記事では売買契約書に含まれる項目をわかりやすく整理し、チェックすべきポイントを具体的に解説します。また、自動車の売買契約書テンプレートの入手方法も紹介するので参考にしてください。

本記事はCARHACK(運営:株式会社LIF)が制作・編集し、監修者(古物商許可証を持つ会員(奈良県公安委員会 第641180000388号))が内容を確認しています。編集方針は「コンテンツ制作ポリシー」をご覧ください。記事内の情報は公開時点のものであり、十分な調査のもと掲載しておりますが、内容が最新の情報と異なる可能性があります。

目次

車買取で必要となる売買契約書とは「法的効力のある紙」

Sales-contract
(画像出典:楽天「自動車売買契約書」)

車買取における契約書は、単なる「形式的な書類」ではなく、売り手と買い手双方を守るための重要な役割を担っています。

もっとも大きな意義は、口頭でのやり取りを文字に残し、後から「言った・言わない」のトラブルを防ぐことにあります。

売却金額や支払い条件、名義変更の期限などが明記されることで、万一の際にも契約書を根拠に法的な主張が可能です。

売買契約書は2通作成して売り手と買い手の双方が保管する流れとなり、売買契約書には契約内容の履行を請求できる法的効力があります。

車買取の売買契約書には決まった書式がありませんから、売買契約書の具体的な内容は買取業者に応じて多少異なります。

車の売買契約書テンプレートを個人で無料ダウンロードする方法

車を売買するときには、業者に依頼する場合だけでなく、個人同士で取引するケースでも「売買契約書」があると安心です。

現在はインターネット上で「自動車売買契約書テンプレート(無料)」を入手できます。

一般的なテンプレートには、売買金額・支払方法・車両情報・引渡日・名義変更期限など、必要な項目があらかじめ整えられているため、そのまま書き込むだけで形になります。

入手方法は大きく分けて以下の通りです。

方法特徴入手形式おすすめの利用シーン
1. 法律関連サイトや弁護士事務所の書式集名義変更や費用負担など法的に重要な項目が網羅されているWord/PDF法的に抜けのない契約書を用意したいとき
2. テンプレート配布サイト個人間売買でも使いやすい汎用的なフォーマットWord知人や親族間での車売買に利用
3. クラウド型サービスフォーム入力で弁護士監修の契約書を入手可能Word信頼性を重視したいとき
4. Wonder Legalなど最新フォーマット提供サイト中古車・バイク向けの最新テンプレートを提供Word/PDF環境に合わせて柔軟に利用したいとき

一部のサービスを除いて基本的には無料で利用でき、印刷して署名・押印すれば正式な契約書として効力を持ちます。

取引の相手が業者でも個人でも、内容を明確に残すために必ず契約書を用意しておきましょう。

もう騙されない!車買取の売買契約書で見るべき『鉄則11箇条』

売買契約の相手が悪質業者であれば、詐欺被害や法外なキャンセル料などお金のトラブルに巻き込まれてしまいます。

車買取の売買契約書にサインをする前に把握しておくべき鉄則11箇条の内容をそれぞれ確かめてみましょう。

1. 売買の合計金額

車買取の売買契約書にある売買の合計金額では、車をいくらで買い取るのか、その合計金額が記載されています。

売買の合計金額にて確かめなくてはならない鉄則は以下の通りです。

チェック①査定額や口頭で告げられた金額と売買契約書の合計金額に差があるかどうか
チェック②還付を受けられる税金などの扱い
チェック③最終的に受け取れる合計金額

車査定で提示された車の査定額は、一般的に有効期限が3日から1週間ほどになっています。

売買契約を結ぶタイミングが遅くなると、売買契約書に記載された売買の合計金額が査定額よりも安くなる傾向があります。

また、車の買い手が悪質業者なら、口頭で説明した合計金額と売買契約書の合計金額に差が出ているかもしれません。口頭の説明ではなく売買契約書の記載事項が優先されるため、車買取で売買の合計金額を確かめる手順は必要不可欠です。

自動車税の還付は前もって自分でも計算しておくことが望ましく、車買取では最終的に受け取れる金額の確認も欠かせません。

2. 売却金額の支払時期と支払方法

車買取の売買契約書にある売却金額の支払時期をチェックしておかなければ、売買契約後にいつまでもお金が支払われないリスクが生じます。

主な支払方法では銀行振り込みや現金渡しですが、一括と分割のどちらで支払われるのかといった記載の有無もよく確かめましょう。

3. 売買車両の基本情報

車買取の売買契約書では、以下のような売買車両の基本情報が記されています。

  • 車名
  • 塗色
  • 型式・年式
  • 車台番号
  • 登録番号

売買車両の基本情報に並んでいる車台番号は車体に打刻された番号であって、エンジンルームのダッシュパネル部分などに備わっています。

車台番号で車の素性はほぼ判明しますので、こまかい車の基本情報が売買契約書に記載されないケースも珍しくありません。

事前に売却する車の車台番号を確かめておき、売買契約書の記載事項にミスが無いかどうかをチェックすることが大切です。

4. 諸費用

車買取の売買契約書における諸費用の項目では、買取業者によって違いが見られるものの、基本的には以下の内容が箇条書きされています。

  • 自動車税
  • 自賠責保険料
  • リサイクル料金

いずれも車買取に伴い返金対象となる項目であり、売買契約書に記載がなければ扱いについて確認が必要です。

とはいえ、買い手は総じて諸費用の後出し請求を嫌いますから、諸費用の項目が無くても合計金額の項目に明記されている場合がほとんどです。

5. 車両引渡日

車買取の売買契約書でまずはじめに確認すべき項目が、売却した車を買取業者に引き渡す車両引渡日です。車両引渡日は名義変更とは別であって、通常においては契約成立時に車を引き渡す流れになります。

売買契約書にサインをするときには、車の即日引き渡しを考慮したうえで判断しなくてはいけません。

車両引渡日の項目では、車の引き渡し場所や引き渡し方法も記載されますので、対応できるかどうかも重要なポイントに数えられます。

6. 登録名義変更日・期限

車買取の売買契約書にある登録名義変更日・期限は、買取業者が買い取った車の名義変更を手続きする予定日に関する項目です。

もちろん名義変更の手続きは買取業者が代行してくれますし、車買取にて名義変更手続きそのものは心配ありません。

その一方で、名義変更が手続きされるまで車は売り手の所有物になりますから、4月1日における自動車税の課税には注意してください。

買取業者からいずれ返金を受けられますが、課税のタイミングに車を売却するとひとまず自分で税金を支払う手間がかかります。

7. 瑕疵担保期間

車買取の売買契約書に記された瑕疵担保期間では、瑕疵担保責任が何日間適用されるのかを示しています。

瑕疵担保責任とは、売却した車に瑕疵があった場合に売り手が責任を担保することを意味した項目になります。

売り手は買い手に瑕疵担保責任で保証をしますので、瑕疵担保期間に以下の瑕疵が見つかれば損害賠償請求をされかねません。

  • 車体の傷や動作不良など申告されていない不具合
  • 申告されていない事故歴や修復歴

瑕疵担保期間のトラブルやリスクを避けたいのなら、自分で把握している不具合や修復歴などを車査定で正直に申告しましょう。

査定士とのやり取りを録音しておいたり、売買契約書に記載された瑕疵担保期間の説明を担当者に求める方法も適しています。

8. 契約成立後の事故の責任

車買取の売買契約書では、契約成立後の事故の責任という項目が存在します。契約成立後に買取業者が買い取った車で事故を起こした場合には、常識的に買い手である買取業者が責任を負うことになります。

このような当然ともいえる内容が記載されているのが、契約成立後の事故の責任です。項目としての内容は単純なものの、事故の責任を明記しない悪質業者と契約すれば、契約成立後でも事故の責任を負わされる可能性があります。

契約成立後に買い手がつけた車体の傷を、引き渡し前からあった傷と言い張る悪質業者も見られます。売買契約書に事故の責任という項目が含まれていない際には、これの明記を忘れずに申し入れましょう。

9. 契約の解除(契約後のキャンセル規定)

車買取の売買契約書に記載された契約の解除は、契約後のキャンセル規定に関係する項目です。買取業者からすると契約の解除は一度得た利益を失うことを意味しますから、主に以下のような内容が記されています。

  • 契約解除の可否
  • 契約解除を受け付ける期間
  • 違約金の有無とその算出方法

車の売却はそもそもクーリングオフの対象外なので、契約後に必ずキャンセルを望めるわけではありません。

契約解除を受け付けている期間は最大でも7日ほどしかなく、違約金の支払いについては買取業者によって対応が異なります。

キャンセルペナルティーの負担が気になるときには、売買契約書にサインをする前に契約の解除に明記された内容を見極めておきましょう。

10. 契約解除にかかる損害金(売買代金の〇%)

車の売却の契約とは「クーリングオフ」が適用されないため、注意しないといけません。

クーリングオフとは一定期間内であれば無条件に契約をキャンセルできる制度ですが、これは消費者を守るためのものです。

車の売却に関しては消費者とはならないため利用することはできません。そのため、売却契約書に「契約した後にキャンセルする場合違約金が発生する」と書かれていた場合、原則従わないといけません。

契約解除にかかる損害金ですが「買取金額の○%」もしくは「10万円」というのが相場となっています。

「キャンセル料は発生しないと虚偽の発言」とか「違約金について書かれた部分がわかりづらくしてある」といったことがあれば、無条件に契約をキャンセルできる場合があるので、その場合は消費者センターや弁護士に相談しましょう。

11. 特約事項

売買契約書の最後に記載され、最重要の項目として知られるのが、様々な契約内容をまとめた特約事項です。特約事項には、売買契約書の基本的な項目として並んでいない約束ごとが勢揃いしています。

買い手が定めた条件なども包含するため、特約事項の確認を徹底しないと詐欺被害を受けるリスクにつながりかねません。

買取業者が有利になる事柄が書かれていたり、売り手が出した要望がしっかり記載されていない場合もあり得ます。自分で特殊な契約をしたつもりがなくても、特約事項に目を通しておくことが大事です。

車の売買契約書は要確認!トラブル回避の注意点

自動車売買契約書_注意点

車買取は高額な取引となり、売り手には相応の責任も生じるため、売買契約書へのサインや押印は慎重に行う必要があります。

買取契約でのトラブルを未然に避けるには、信頼できる買取業者を探し、売買契約書の内容を丁寧に確認することが欠かせません。

売買契約書を読んでも理解できない部分がある場合は、必ず買取業者に説明を求めましょう。説明に納得できないときには、トラブル防止の観点から別の買取業者に車査定を依頼する判断も大切です。

トラブル回避ならJADRI加入の買取業者に依頼する

車買取でのトラブルを防ぐためには、JADRIに加盟している買取業者に査定を依頼するのが有効な方法です。

JADRI加盟には厳しい審査があり、JPUCの自主規制ルールを守る優良業者だけが認められていました。二重査定や誇大広告は禁止され、加盟業者同士で相互に監視する仕組みも整えられていました。

万一重大なトラブルを起こした場合は除名処分となるため、加盟業者であれば安心して売却できる環境が整っていました。

現在JADRIは廃止になっています。廃止前にはJADRI加盟業者のみと提携していた車一括査定「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」を、ここから紹介します。

安心×高価買取を実現するなら”ナビクル”がおすすめ

かんたん車査定ガイド

安心できる車買取を踏まえつつ、車の高価買取を実現したいときには、ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)の活用が推奨されます。

JADRI加盟業者と提携しているナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)は、大手優良業者に一括で車査定を依頼可能なネット上のサービスです。

ナビクル車査定に登録している業者の多くは、JADRI廃止前に加盟していた優良買取業者です。

ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)を活用すると、優良業者を自分で探して車査定を依頼する手間がかかりません。大手優良業者同士の競合も起こるため、高価買取に期待できます。

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車を高く売るなら
「車一括査定」がおススメ

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車一括査定の流れ

車一括査定サービスは、たった一度きりの申し込みで複数の買取店に査定依頼できるサービスです。

最大のメリットは、こちらが何もせずとも買取店同士が競合して査定額を吊り上げてくれるところ。

例えば5社競合した場合、各買取店は他の業者以上の買取額を提示しないと売主から選ばれません。業者間が自然に競合状態になるため、あなたは特に何もしなくても査定額がどんどん高くなっていきます。

  • 確実に高価買取を実現させたい方
  • 愛車のリアルな査定相場を知りたい方
  • 時間と労力を費やしたくない方
  • 交渉が面倒な方&苦手な方

このような方に欠かせないおすすめのサービスです。

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運営会社 リクルート MOTA ウェブクルー
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編集部が太鼓判を押す一括査定サービスですよ。

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MOTA車買取
MOTA車買取
  1. 最大3社のみと交渉
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「MOTA車買取」は車一括査定とオークションを合わせたサービス。申し込むと翌日18時に最大20社の買取店による概算査定額がWEB上に表示されます。

そのうち高額査定の3社だけが利用者と連絡できる仕組みです。

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「査定額は知りたいけど営業電話は極力減らしたい…でも高く売りたい」という、交渉が苦手&面倒な方に最も適した車一括査定サービスです。

ズバット車買取
ズバット車買取比較
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  2. 申込みと同時に買取相場がわかる
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ズバット車買取は車買取業者として実績が長く、東証一部上場企業の運営という安心感があるサービス。大きな特徴は申込後スグに買取相場がわかることです。

比べられる業者も200社以上と多く、大手中古車買取業者との提携は8社と十分なスペックをもっています。

また、運営実績が長いため、実績のある買取店との提携から高価買取にも期待できます。

まとめ|車買取の売買契約書で安心して取引するために

ここまで解説してきた内容を整理すると、車買取における売買契約書は「形式的な書類」ではなく、トラブルを防ぎ安心して取引を進めるための必須アイテムです。

とくに次のポイントを押さえておくことが重要でした。

契約書で必ず確認すべきポイント
  • 合計金額と支払い条件:査定額との差や支払い時期・方法を明確にする
  • 車両の基本情報:車台番号や登録番号に誤りがないか確認する
  • 諸費用や還付金:自動車税やリサイクル料などの扱いを把握する
  • 引渡日と名義変更期限:スケジュールが現実的かどうかを見極める
  • 瑕疵担保期間や事故の責任:後から責任を問われないよう注意する
  • キャンセル規定や違約金:契約解除の条件と負担内容を理解しておく
  • 特約事項:業者に有利な条件や抜け漏れがないか確認する

自動車売買契約書の主要な入手先と特徴は以下のとおりでした。

方法特徴入手形式利用シーン
法律関連サイト・弁護士事務所名義変更や費用負担など法的に重要な項目を網羅Word/PDF法的に抜けのない契約書を用意したいとき
テンプレート配布サイト個人間取引にも対応する汎用的な書式Word知人や親族間での取引に利用
クラウド型サービス弁護士監修の契約書をフォーム入力で入手Word信頼性を重視したいとき
Wonder Legalなど中古車向けの最新テンプレートを提供Word/PDF柔軟に利用形式を選びたいとき

契約書の内容を理解せずに署名するのはリスクが高く、悪質業者であればキャンセル料や責任の押し付けなどトラブルに巻き込まれかねません。説明に納得できなければ別の業者を選ぶ判断も欠かせません。

安心と高価買取を両立したいなら「ナビクル(旧:かんたん車査定ガイド)」のように優良業者と提携した車一括査定を活用するのも有効です。

複数業者を比較でき、信頼性と価格の両方で納得できる取引につながります。

車買取は一度きりの大きな取引になることが多いため、契約書の内容を丁寧に確認し、安心して手続きを進めていきましょう。

この記事を書いた人

「もっと価値を見つける」をテーマに自動車の買取現場に立ち会い数多くの交渉を経験。現在は自動車買取メディアの立ち上げから運営、さらに自ら車売買を行うため古物商を取得(奈良県公安委員会 第641180000388号)。WEBメディアを通じて分かりにくいことを分かりやすく解説し、リユースに関する正しい知識を提供し、適切な判断ができるように情報を発信中。

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