車の自動運転はいつから?メーカーの取り組みから分かる未来像とは!

自動運転

ここ数年で俄に注目されているのが車の自動運転です。ニュース番組などで取り上げられる機会も増えているので、聞いたことがあるという人も多いはずです。

そんな車の自動運転はいつから実現されるのでしょうか。自動運転というと人が運転をしなくても、車が勝手に動いてくれるというイメージかもしれません。

究極的にはそこを目指す技術なのですが、現在ではできることも限られています。そこで車の自動運転について現在と未来を調べてみました。

目次

完全自動運転はいつから始まる?自動運転の現在

自動運転

最初に車の自動運転の現在について見ていきましょう。自動運転については国土交通省が、その定義を定めています。5つのレベルに分けられていて、各レベルに求められる基準というのもあるのです。

2022年の時点で実現されているのはレベル3というものです。端的にお伝えすると、車を運転する時の主導権がどっちにあるのかで決まります。レベルが2までであれば、人が主導するものです。

しかしレベル3からは主導権が人ではなく、自動運転のシステムにあるようになります。つまりある程度の自動運転は既に利用できていると考えて良いでしょう。

特に物流トラックの場合、運転者が先導するトラックの後に無人のトラックが続いて走る段階にまで入っています。

そもそも自動運転とは?自動運転レベルが存在する

ミニバン

上段でも軽く触れましたが、そもそも自動運転とはどういうものかも見ていきます。自動運転といっても多くの人がイメージするものは、まだ未来の技術となっています。

そのため自動運転には厳密にレベルが設定されているのです。

レベル1 運転支援
レベル2 部分的な運転の自動化
レベル3 条件付きの運転自動化
レベル4 高度な運転自動化
レベル5 完全な自動運転

といった5つのレベルです。アメリカではこれに加えて、0レベルが設定されています。

  • 自動運転の部分がない従来の自動車が該当する
  • 事故予防の安全システムもレベル0に含まれる

といった特徴があります。

ONE POINT
ちなみに自動運転とは車両に装備されている、カメラや赤外線レーダー、LiDARなどが検知した情報をAIが解析して、ハンドル操作やアクセルやブレーキなどの制御をする機能のことです。

自動運転のレベル5は無理?レベル・基準を紹介

自動運転

(画像引用:国土交通省)

では実際に自動運転のレベルについて基準を紹介しましょう。現時点ではレベル3までが達成されています。しかし一部の人からすると、完全な自動運転であるレベル5は不可能ではとも言われるのです。

その根拠なども含めて解説します。

自動運転のレベル5は無理?レベル・基準を紹介

【レベル1】運転支援

車の自動運転におけるレベル1と設定されているのが運転支援となります。

端的にお伝えするのなら、自動化システムがアクセルやブレーキ・ハンドル操作のいずれかを特定のタイミングで行なうというものです。

  • 加速か減速が自動化できる
  • ハンドル操作による左右の制御が自動化できる

程度だと考えてください。具体的な例としてはACCがあります。アクティブ・クルーズ・コントロールという機能のことで、最近では一部の軽自動車にも搭載されているものです。

高速道路などであらかじめ設定しておいた車速で、前の車を自動的に追従してくれる機能のことです。大変便利な機能で、高速道路を走るのが楽になったと、実際に使っている人からの評判もあります。

【レベル2】部分運転自動化

車

レベル2の自動運転は、部分的な運転の自動化となっています。システムが特定のシーンで自動運転するのを、ドライバーが監督するといった形です。

簡単に言い換えると、ドライバーが自動化システムを見ておく必要があるとなるでしょう。

  • トヨタのセーフティセンス
  • レクサス搭載のセーフティシステム・Teammate
  • 日産のプロパイロット
  • ホンダのホンダセンシング
  • スバルのアイサイト
  • マツダのアイアクティブセンス

などが該当すると考えてください。各自動車メーカーが搭載している、最新のシステムがレベル2にあたります。各社のシステムごとに特色が違っているため、選ぶのにあたっては何を求めるのかが重要になるでしょう。

【レベル3】条件付き運転自動化

車

レベル3の自動運転では条件付きではあるものの、運転が自動化されたものです。レベル2までは飽くまでも主導するのはドライバーでしたが、レベル3からは一定の条件下でシステムが主導権を握ります。

つまり一定の条件下であれば、すべての運転操作をシステムが自動化してくれると考えてください。日本国内においては2020年の法改正をもって、レベル3を実装した車が販売できるようになりました。

  • アウディのA8
  • ホンダの新型レジェンド

レベル3の自動運転を搭載している代表的な車がこの2つです。最も早かったのがアウディのA8でAudi AIトラフィックジャムパイロットを搭載しています。

ホンダの新型レジェンドにはTraffic

【レベル4】高度運転自動化

車の車線変更禁止

車の自動運転レベル4からは未来の技術となってきます。レベル3では一定の条件下でも緊急時にはドライバーが介入するのですが、レベル4になると緊急時でもドライバーは対応しません。

限定された領域内での車の操作は、すべてシステム側に委ねられることになるのです。そのため大きくわけると2つのタイプが登場すると予想されます。

  • 特定の領域内でのみ利用できる車
  • 特定の領域外でも運転できるタイプの車

前者の場合は特定のルートを走るバスや、送迎車などのサービスに向きます。

後者の方はドライバー主導の運転もできるので、汎用性が高くなるでしょう。そのため自家用車として使われるのは、こちらのタイプになると考えられます。

【レベル5】完全運転自動化

白の破線が書かれた道路

車の自動運転と聞いて、恐らく多くの人がイメージするのがレベル5です。どういった条件下でも、完全にシステムが主導して車を運転することだと考えてください。

  • 運転手を必要としない
  • 走行エリアも限定されない
  • 従来の車とは違ってハンドルやアクセルなどが不要になる

などの特徴があります。つまり従来の車という概念から離れたデザインも許容できるのが魅力でしょう。移動ができる部屋という認識でも良いかもしれません。

完全に新しい概念に突入する未来の技術です。ただ悪天候であるなど急激に変化する状態にも、システムが完全に対応する必要があります。

そのため現時点での技術では不可能であるとする人もいれば、レベル4の特定エリアを拡大していくことで将来的に可能だという人もいます。

自動運転の未来像は?メーカーによる取り組みを紹介

パソコンに置かれた車のおもちゃと虫眼鏡

一般的に購入できる市販車に搭載されている自動運転は大抵がレベル2ですが、一部の車ではレベル3が搭載され始めました。

さらにその先をいく未来の自動運転技術ですが、各メーカーではどんな取り組みをしているのかを見ていきます。

  • トヨタ
  • ホンダ
  • 日産
  • テスラ

といった4つのメーカーについて見ていきます。

トヨタは国産メーカーでも自動運転技術に強いメーカーの1つです。未来の自動運転技術として2018年には、e-Palette Conceptを発表しています。これはレベル4を意識した構造を持った車両になります。

ホンダはレベル3の自動運転技術を搭載した新型レジェンドを販売しましたが、このレジェンドの走行データを収集してレベル4へと繋げていく方式です。

日産ではプロパイロットが有名で、一定の条件下における高速道路でハンドルから手を離せるといった技術があります。

テスラについては独自のコンセプトでレベル5のシステムを開発しているそうです。

なぜ自動運転は普及しないと言われる?できないと言われる理由

虫眼鏡を覗く男性

自動運転の技術が進んでいく一方で、ある程度以上になると普及しないとも言われているのです。

いわば自動運転の未来を否定するような意見ですが、どのような理由から言われるのでしょうか。

  • 法律的な理由
  • 技術的な理由
  • 感情的な理由

主にはこの3つが問題だとされます。そもそも自動運転は新しい技術だけに、現行の法律では対応できていません。ただ日本では法改正によってレベル3の自動運転までは対応できるようになりました。

しかしレベル4・5と技術が上がっていくのにあたって不安があるのも事実です。

技術的な理由も大きいです。先述したように急激に天候が変わったとしても、最適な運転ができるかどうか技術的には不安があります。

また自動運転にはデータの授受が必要ですが、これに必要な回線の問題もあるでしょう。最後の感情的な理由というのは、どこまで自動運転を信じられるかです。

レベル4・5になるに連れて、ドライバーが制御できる部分が少なくなります。車の運転は命がかかっているものなので、どこまで信じられるかも重要な問題でしょう。

自動運転によるメリット・デメリット一覧

自動運転によるメリット・デメリット一覧
自動運転によるメリット 自動運転によるデメリット
運転をしなくてもすむ システムのトラブル問題がある
渋滞になりにくい 緊急時にはどんな対応をするのか
保険料が安くなる可能性がある 社会構造の変化
交通事故が減る可能性が高い

では最後に自動運転を導入することによるメリットとデメリットを考えてみます。メリットが大きいように思われますが、デメリット部分も少なからずあるので、しっかりと確認しておきましょう。

自動運転によるメリット

メリット・デメリット

先ずは自動運転を導入するメリットを確認します。

  • 運転をしなくてもすむ
  • 渋滞になりにくい
  • 保険料が安くなる可能性がある
  • 交通事故が減る可能性が高い

最も大きいのは運転をしなくてすむことです。長距離の運転などから解放されることにメリットを感じる人が多いでしょう。また身体が不自由な人でも車で移動できるようになります。

自動運転が最適化されていくと、交通事故が減る可能性が高くなります。人間はミスをするものですが、システムだとそうしたミスを減らせるからです。また信号での停車から発信でラグが減ることで渋滞になりにくくなるでしょう。

交通事故が減れば保険料が安くなっていく可能性が高いです。仮に事故が起こったとしても、ドライバーが関与しないレベルだとシステムに責任があると考えられます。この考えが認められた場合、保険そのものがなくなる可能性もあるでしょう。

自動運転によるデメリット

法律について説明する男性

では反対に自動運転によるデメリット部分も紹介してみます。

  • システムのトラブル問題がある
  • 緊急時にはどんな対応をするのか
  • 社会構造の変化

自動運転で高度なシステムが搭載されると、ドライバーが関与する部分がなくなっていきます。そうした時にシステムのトラブルがあった場合、何が起こるのかわかりません。またハッキングされた場合のリスクも考える必要があるでしょう。

また運転をしていると様々なことが起こります。例えば山間部の道を走っていて、障害物が落ちてきたとしましょう。この障害物を避けると対向車線からの車とぶつかるなどのようなケースで、システムがどんな行動を取るのか不安というケースがあります。

自動運転が導入される未来では、必ず社会構造の変化があるでしょう。例えばバスやタクシーは無人になります。他にもカーシェアリングが当たり前になるはずなので、車自体が売れなくなる可能性も出てくるので、こうした変化について考えないといけません。

まとめ

自動運転

車の自動運転とその未来について解説してみました。自動運転と聞くと、人間が運転しなくてもすむ全自動をイメージする人が多いでしょう。しかし自動運転といっても現段階ではドライバーをアシストする機能がほとんどです。

しかし少しずつ上のレベルにまで技術が進んでいるのが現状でしょう。一部の車では既にレベル3が搭載されていて、次のレベル4や5も視野に入れた開発は進んでいます。

各メーカーごとにアプローチの方法も違うので、体感してみたい人は試してみるといいでしょう。

この記事を書いた人

「もっと価値を見つける」をテーマに自動車の買取現場に立ち会い数多くの交渉を経験。現在は自動車買取メディアの立ち上げから運営、さらに自ら車売買を行うため古物商を取得(奈良県公安委員会 第641180000388号)。WEBメディアを通じて分かりにくいことを分かりやすく解説し、リユースに関する正しい知識を提供し、適切な判断ができるように情報を発信中。

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