- カーリースの仕組み
- カーリースのメリット・デメリット
- カーリースに向いている人
- 中古車の購入に向いている人
車を購入する際、これまでは現金もしくはマイカーローンを利用して支払いをしていたことでしょう。ただ最近ではカーロースという選択肢も増えています。
カーリースは軽自動車に月額1万円で乗れるなどのテレビCMでも有名で、それなら自分もカーリースを利用したいと思った方もいるでしょう。
ただカーリースにはメリットだけでなくデメリットもありますので、後悔しないためにもカーリースの仕組みについて知っておくといいでしょう。ここではカーリースで考えられるメリット・デメリットを解説しています。
車購入で見るカーリースとは?仕組みを解説
カーリースというと新車の軽自動車に月額1万円で乗れる、といったテレビCMなどでも有名ですので名前だけでも聞いたことがある人は多いでしょう。
まさにその通りで車両価格に諸費用、さらに期間中の車検代、毎年の自動車税をすべて含めて毎月定額支払いができるというものです。
その際の車両価格は5年や7年といった期間終了時の残価、すなわち車の価値分を差し引いた額となります。月額については車種や契約年数にもよりますが、カーリース契約をすれば、契約期間中の車検代や自動車税は一切かかりません。
期間が終了したら、リース会社に引き渡すか、残価を支払って買取ということもできます。そのため、車検や自動車税などの出費負担がなくなり、毎月定額で支払っていけるので安心です。
カーリースと購入での費用の違い
カーリースと購入での費用の違いとして大きいのは車両の支払金額です。それ以外の費用についてはほぼ同じで、いつその費用を支払うかという違いだけです。
カーリースは以下の費用を契約期間中、一定額を分割で支払っていくことになります。
残価を差し引いた車両本体価格のリース費用 | |
登録費用 | |
自動車税を含む各種税金 | |
車検代:1回もしくは2回分 |
一方でローンを含む購入となると以下の費用がその都度必要となります。
車両本来価格/現金一括払いの場合:購入時 | |
車両のローン費用/カーローン払いの場合:毎月 | |
各種税金、リサイクル料など:購入時 | |
登録代行費用:購入時 | |
車検代:新車登録から3年後、5年後 | |
自動車税:毎年 |
その他に、カーリース・購入どちらもガソリン代、メンテナンス費用、駐車場代、自動車保険の費用がその都度かかります。
カーリースを選択する『2つのメリット』
カーリースを利用するメリットはいくつかありますが、大きなメリットとしては以下の2つがあります。そのためこの2つのメリットが大きいと感じる人はカーリースが向いているかもしれません。
【メリット1】毎月の支払いが一定
車を購入すると、毎月のカーローンの支払いはもちろんですが、さらに時期によってはまとまったお金が必要になってきます。まず毎年かかってくるのが4月1日時点での所有者に支払い義務がある自動車税です。
自動車税の額は排気量によって異なりますが、2019年10月1日以降に購入した車は毎年25,000円から110,000円かかります。さらに新車購入から3年後、それ以降は2年ごとに受けなければいけないのが車検です。
車検の費用は車種によっても異なりますが10万円以上になることがほとんどで、その度に出費に苦しむ方が多いです。
ですがカーリースの場合、契約期間中の自動車税と車検代が含まれており、毎月の支払いが一定になるので今月は苦しい、ということがなくなります。
【メリット2】手間がかかりにくい
カーリースのもう1つのメリットとしては、いろいろな手間や面倒が少なくなるという点があります。車を購入したら新車登録から3年後、その後は2年ごとに車検があり、その間にも定期的な検査も必要になります。
さらには毎年自動車税の支払いもやってきます。カーリースならすべてやってくれますので、手間もほとんどかかりませんし、車検を受ける・自動車税の支払いを忘れていたなんてこともなく安心です。
また車を乗り換える時には、これまで乗っていた車を買取してもらうでしょうが、カーリースだと契約満了で返却するだけですので、面倒な買取査定なども受ける必要がありません。こういった手間や面倒がないので、忙しい人は何も気にすることなく生活できるので安心です。
カーリースを選択する『4つのデメリット』
カーリースでは、いろいろなメリットばかりが知られていますが、少なからずデメリットもあります。そのためカーリースを検討している方はしっかりと以下の4つのデメリットを頭に入れておくといいでしょう。
【デメリット1】残価設定が下取り・買取よりも低く見積もられる
カーリースは契約満了時のその車の価値である残価を設定して、その額を車両本体価格から差し引いた額だけ支払うのが特徴です。ただ実際の5年後、7年後のその車の価値は実際にその時にならないとわからないものです。
あくまでここでの残価は、契約満了時の査定額を想定して見積もるのですが、場合によっては残価よりも価値が下がってしまうことも多々あります。
その場合にはその差額分を支払わなければいけないのですが、それを防ぐために、予想される査定額よりも残価を低く設定する事が多いのです。
そうなると毎月の負担が大きくなってしまいますし、仮に残価よりも実際の査定額が高かったとしてもその分が還付されることもほとんどありません。
【デメリット2】購入とは違いキズ・へこみ・汚れは絶対NG
車に乗っていると、いくら自分が安全運転をしようとも事故に遭ってしまうことはあります。またちょっとした不注意でキズやへこみもしくは汚れがついてしまうこともあるでしょう。
購入した車だからといっていいわけではないのですが、その場合は買取してもらう時に単純に査定額が下がってしまうだけです。
ですが、カーリースは最初に残価を設定しているため、キズ・へこみ・汚れによって残価よりも査定額が下がってしまうこともあるのです。そうなると契約満了時にその差額分を支払わなければいけなくなります。
購入した車でも大切に乗らなければいけないでしょうが、カーリースだとそれが深刻になります。そのため小さなお子さんがいる家庭だと、より神経質に運転・乗車しないといけないでしょう。
【デメリット3】金利の負担が大きい
カーリースのあまり知られていないデメリットが、金利負担が大きい点です。カーリースは残価を差し引いた額に対しての金利と思われがちですが、実際は車両本体価格全体に対して金利がかかってきます。
それでもカーリースも購入も同等の金利負担と思うでしょうが、それも大きな間違いです。カーリースには車両本体価格の他に期間満了までの車検代や自動車税もすべて含まれているため、それらの費用にも金利負担が加算されてしまいます。
いつも車検代や自動車税もローンで支払っている人は大差ないかもしれませんが、たいていの人は現金で支払うでしょうから、カーリースの方が高く利息を支払っていることになります。
【デメリット4】途中解約すると違約金が発生することもある
カーリースのデメリットとしては、途中解約ができない、解約すると違約金が発生する事があるという点です。また、リースなのだから途中解約したらそこで支払いは終わりになるのでは、と思う方もいますがそうではありません。
基本的に残りのリース代金はまとめて支払わなければいけなくなります。さらに多くの場合、違約金も発生してしまいます。それでいて車は回収されるので途中解約をすることでのメリットはほとんどないと思っていたほうがいいでしょう。
もちろんこれはカーローンでもローン途中で車を売るとなっても、残金は支払わなければいけません。ただカーリースの場合には、今後発生する車検代や自動車税も含まれていますので、それすら支払うことになるのです。
中古車の購入に向いている人・カーリースに向いている人の特徴
中古車を購入とカーリースのどちらがいいのかは、それぞれメリット・デメリットがあるので一概には言えません。ただ人によって向き不向きがあるため、まずは自分の性格やライフスタイルがどちらに向いているのかを確認してみるといいでしょう。
中古車の購入に向いている人の特徴
中古車購入に向いている人の特徴としては以下の通りです。
- 走行距離を気にせず乗りたい
- すぐに違う車に乗り換えたくなる
- 自分なりにいろいろカスタマイズしたい
- 車検・自動車税、修理等の急な出費がそれほど気にならない
どんな車を購入するかにもよりますが、一般的に車両本体の費用負担は少ないのが中古車購入の特徴です。ただ、維持費の面では車検や自動車税、修理などの費用が掛かってしまいますので、その余裕がある方は中古車購入に向いているでしょう。
またカーリースだと走行距離がある程度制限があり、カスタマイズも基本的に出来ないので、そういった面も気にせず乗りたい方は中古車購入がいいでしょう。
またカーリースは期間が決められているので、基本的にその期間は乗り換えできないので、自由度という面でも中古車購入がおすすめです。
カーリースに向いている人の特徴
カーリースに向いている人の特徴としては以下の通りです。
- まとまったお金を準備するのが難しい
- 毎月決まった支払額の方が計画を立てやすい
- 車に乗る期間、走行距離が多くない
- ノーマルな状態で乗るのが普通
カーリースはトータル的な支払額で言えば、カーローンを含めた購入に比べると多くなってしまいます。ただ車検や自動車税なども毎月の支払額に含まれているので、急な支払いなどを気にすることがありません。
そのため支払いに対して、初期費用が準備できない、毎月定額の方が安心という方はカーリースの方がおすすめでしょう。
特に車をカスタマイズする気もないような人や、走行距離も多くならないような人などもカーリースに向いているでしょう。
まとめ
車の支払い方法には現金支払いやローン支払いの他に、カーリースという新しい形の方法があります。毎月定額で、車検や自動車税の支払いもないと聞くと一見お得に感じるかもしれませんが、トータルの支払額はどうしても高くなってしまいます。
またカーリースの場合にはいろいろと制限がありますので、それを知らずに乗っていると契約満了時に高額の支払いを求められることもあるので注意しましょう。
しっかりとデメリットも把握した上で利用するのであれば、支払いなどの面ではとても安心な方法です。