- 中古車の陸送費の相場
- 中古車の陸送にかかる日数の目安
- 中古車を遠方から取り寄せるときの注意点
中古車は現物での販売になるため、新車のように購入時にカスタムすることはできません。ですので自分が気に入った車を見つけるのに、インターネットを利用する人も少なくありません。
ただお気に入りの車を見つけたとしても、遠方の業者だったと落胆するケースも珍しくないでしょう。
ですが遠方の業者であっても取り寄せることができます。そこで遠方から中古車を取り寄せる時の費用や、注意点などを紹介していきましょう。
欲しい中古車が他県にしかない…どうすればいい?「取り寄せ可能か確認する」
欲しい中古車が他県にしかないというケースで、取り寄せ可能なのか確認するにはどうすればいいのでしょうか。まず前提として、その中古車店が全国に店舗を持つ、大手であれば特に問題はありません。
店舗間で車を移動させる形で取り寄せができるからです。また同様にディーラー系列の中古車業者も同じです。問題になるのは中小規模の業者でしょう。ただ最近では中小規模の業者でも、全国に納車するサービスを提供するケースがあります。
大抵の業者はウェブサイトを持っていますので、対応する業者であればサイト内に明記しているはずです。また明記はなくても陸送業者を使って運搬することは可能という業者が多いので、サイト内にある連絡先に問い合わせをしてみてください。
中古車を遠方から取り寄せるメリット
では欲しい中古車を遠方から、わざわざ取り寄せるメリットはあるのでしょうか。
- 全国から探せるため細かい条件を満たしやすい
- 自宅まで車を届けてくれる
- 面倒な手続きは販売店で行なってくれる
この3つが主なメリットになるでしょう。先述したように中古車は現物のみの販売ですので、条件をこだわればこだわるほど該当する車両が少なくなります。運よく地元の業者で取り扱いがあればいいですが、そうしたケースは少ないでしょう。
ですが遠方から取り寄せも選択肢に入れることによって、該当する車両が多くなります。必ず見つかるとは言えませんが、確率は高くなるはずです。
また基本的には自宅まで車を届けてくれますし、中古車販売業者と取引をするので手続きもすべて委任できます。
中古車を遠方から取り寄せる『3つのパターン』
では実際に中古車を遠方から取り寄せるとして、どのようなパターンがあるのでしょうか。ここでは大きく3つのケースを紹介していきます。それぞれに特徴があるので1つずつ解説します。
【パターン1】ディーラー経由で取り寄せ
ディーラーで中古車と疑問に思う人もいるでしょう。ですが最近では新車だけではなく中古車部門があったり、グループ会社として中古車販売を営業しています。そのため他店の中古車を取り寄せることもできるのです。
- ディーラーでも運営会社が同じなら取り寄せ可能
- 運営会社が異なる場合は要問合せ
ただしこの2点に注意しなくてはいけません。実はディーラーといっても、看板は同じでも運営会社が違うことがあるのです。ですので同じ運営会社の店舗同士であれば、遠方からの取り寄せも難しくありません。
ですが地方に多い運営会社が違うケースでは、他店との情報を共有していないことがあるのです。そのため必ず問い合わせをしてください。取り寄せに対応してもらえるかどうかは、問い合わせをしないとわからないからです。
【パターン2】ガリバーやアップルなどの買取業者で取り寄せ
中古車業者でもガリバーやアップルといった、全国に店舗を展開している大手の業者は、遠方からの中古車の取り寄せも問題なく行なってくれます。なぜなら自社内のネットワークにある在庫から、選べるようなシステムだからです。
つまり特別な手続きや問い合わせをしなくても、基本的に遠方の店舗から取り寄せができると考えてください。ただ中古車業者というのは大手だけではありません。
- 同県内や近隣県で店舗展開をしている中堅規模の業者
- その1店舗のみで営業している小規模な業者
中堅規模の業者であれば、同グループ内の自社在庫であるのなら、取り寄せするのも難しくありません。小規模な店舗の場合は、基本的に取り寄せ対応はしていないでしょう。
【パターン3】ネットで探して取り寄せ
遠方から中古車を取り寄せる最後のパターンが、ネットで検索していく方法です。中古車を探す時の方法として代表的なのが、いわゆる中古車検索サイトでしょう。パソコンやスマホを使って、簡単に探すことができます。
この方法では中古車を探すことを特化しているため、業者を選んでいくことはできません。そのため検索の結果が、中小規模の業者であると場合もあるでしょう。その時は最初に遠方から取り寄せることができるか、確認をしてください。
特に小規模な業者の場合は対応が様々です。遠方納車には対応しないというケースもあれば、日本全国に対応するケースもあります。他にも近隣県のみ対応などと異なるので、確認をするのが大事です。
中古車の陸送費の相場
遠方から中古車を取り寄せるとして費用はどの程度かかるのでしょうか。遠方から中古車を運搬することを陸送といい、その費用を陸送費と呼んでいます。これは納車費用とは別物なので勘違いしないようにしてください。この費用相場について見ていきましょう。
ディーラーで中古車を取り寄せたときの費用
ではディーラーで中古車を取り寄せた場合の費用についていきましょう。
100km圏内 | 1万円~3万円程度 |
100km以上~300km圏内 | 3万円~5万円程度 |
300km以上~600km圏内 | 5万円~7万円程度 |
600km以上 | 8万円~10万円程度 |
原則として運搬する距離が長くなるほど、陸送するための費用も高くなります。距離で表記するとイメージがわきにくいかもしれません。だいたい同県内、近隣県内、同地方内、遠隔地といったようにイメージするとわかりやすいでしょう。
ディーラーの方が中古車販売店よりも、若干ですが陸送の費用は高くなっています。そのため遠隔地から取り寄せるなら、中古車販売店の方がいいでしょう。
中古車販売店で中古車を取り寄せたときの費用
では中古車販売店で遠方から中古車を取り寄せる時の費用を見ていきます。
100km圏内 | 0円~2万円程度 |
100km~300km圏内 | 1万円~3万円程度 |
300km~600km圏内 | 2万円~5万円程度 |
600km以上 | 3万円~6万円程度 |
基本的に中古車販売店の方が、取り寄せにかかる費用は安くなっています。また大手の中古車業者なら、そもそも陸送費がかからないケースもあるでしょう。業者ごとに陸送費の扱いが異なるので、事前に確認しておくと安心です。
ちなみに車種によっては特別な料金がかかるケースもあります。一般的な運搬車では搬送できない中古車が該当します。具体的には以下のような車です。
- 低車高の車
- 車高が2m以上ある車
他にも大型すぎる車などは特殊な車両が必要になるので、費用が割高になります。
中古車の陸送にかかる日数の目安
次に中古車を遠方から取り寄せる時にかかる日数の目安も確認しておきます。この日数については中古車販売店も、ディーラーも変わりません。
同県内 | 当日~1日程度 |
近隣県 | 1日~2日程度 |
同地方 | 2日~4日程度 |
別地方 | 4日~5日程度 |
遠隔地 | 5日~8日程度 |
近隣の地域や同一の県内であれば即日での輸送が可能な場合もあります。ですが概ね日をまたぐと考えてください。売買契約を結んだとしても、距離に応じて日数がかかるようになっています。
そのためある程度は時間的な余裕を見ておくといいです。また春先など引越しのシーズンになると、陸送業者を利用する人が増えます。そのため繁忙期となり、料金も割高になりますし、運搬にかかる時間も増える傾向にあります。
中古車を遠方・県外から取り寄せるときの『3つの注意点』
中古車を遠方や県外から取り寄せる方法を紹介してきましたが、知っておくべき注意点というものもあります。ここでは3つの注意点を紹介しておきますので、頭に入れてから陸送を利用しましょう。
【注意点1】取り寄せのキャンセルが難しい
中古車を遠方から取り寄せるとして、キャンセルをしたくなった場合はどうでしょうか。遠方からの取り寄せるとなると、実車を見ての決断ではありません。契約はしたものの、不安になってくるケースもあるでしょう。
こうした時に契約後2日程度であれば、キャンセルできる可能性もあります。ですが遠方からの取り寄せとなると、販売店側も契約後すぐに手配をしなくてはいけません。そのためキャンセルが難しい場合もあるのです。
- キャンセルするためには費用負担をしないといけない
- キャンセル不可の店舗もある
といったケースが多いです。
【注意点2】費用がかかる
中古車を遠方から取り寄せる場合に注意したいのが費用の点です。先述したように運搬してもらうのに、陸送費という形で料金が発生します。これは納車費用とは別途必要になるものです。他にも費用がかかるケースもあります。
- 他県ナンバーの車を購入すると、他府県登録費用がかかる
- 他府県登録費用は1万円~1.5万円程度
以上が代表的なものでしょう。また軽く触れましたが、陸送費も繁忙期だと割高な料金になります。他にも車種によっては特別車両を使うため料金が高くなるでしょう。また海を渡るといった場合も同様です。
そのため中古車そのものの価格は安くついたとしても、陸送費やその他の費用などを考慮すると、結果的に割高になるかもしれません。ですので総合的な価格で遠方から取り寄せるかどうかを判断してください。
【注意点3】車の状態をチェックしにくい
遠方の販売店で中古車を購入する場合、車両を直接自分で確認することができません。そのため契約をする前に業者に連絡をとって、ウェブサイトに掲載されている写真以外のものを送付してもらうなど、判断材料を増やす方がいいです。
また現状の確認に行けるようであれば、やはり自分の目で見た方がいいでしょう。中古車の場合は試乗をしないで決めると、不安という人も少なくありません。そうした点も考慮しておくべきです。
ちなみに遠方からの購入の場合は、クレーム対応ができないというケースも販売店によってはあります。ですので販売店を選ぶことも、遠方から中古車を取り寄せるためには必要でしょう。
中古車の取り寄せは基本買わない!取り寄せたほうが良いパターンはコレ
ここまで解説してきたように中古車を遠方から取り寄せるとしても、メリットとデメリットがあります。また費用面で余計にかかってしまう可能性もあるでしょう。そのため中古車の取り寄せをした方が良い場合と、そうでない場合があるのです。
- 近隣の販売店でも取り扱っている車種は買うべきではない
- 自分の好みにあった車が見つかった場合はOK
- 近隣の販売店には取り扱いがない希少車種もOK
といったように決めるといいでしょう。基本的に人気のある車種や、定番の車種だと遠方から中古車を取り寄せる意味がありません。ですが取り扱いが少ない希少な車種や、自分の好みにあった車以外は使わない方がいいでしょう。
中古車購入の諸費用をうかせる方法はコレ
中古車購入の際、陸送費用や納車費用のほか、クリーニング代、手続きの代行手数料など様々な費用がかかってきます。
そういった諸費用は車両本体価格の一割前後といわれていますので、100万円の車なら10万円前後といったところが相場になります。決して小さくない金額なので予算を立てる時にも考慮しておく必要がありますが、できればあまり気にしたくないものです。
中古車購入の諸費用をうかせる方法として、現在お乗りの車をできる限り高値で売るという方法があります。100万円の車なら10万円前後の諸費用と話しましたが、その例でいくと、もし10万円で車を売却できれば、それだけで諸費用分の資金となってくれます。
それ以上に高く売ることができれば、選ぶ車種やグレードなども幅が広がるでしょう。
高額売却を狙う方法に「一括査定」というサービスがありますが、ご存じでしょうか。
ネットの申し込みで、複数の買取業者に査定依頼をすることができるサービスです。一括査定なら、最高額をつける買取店を知ることができるので、とても便利なサービスです。
また、複数の買取店に査定させるということは、他社と競争させるということでもあります。自分の店で売却してもらおうと、他店よりも高値を提示します。そのように競合させることで、査定額は吊り上がっていくような仕組みになっているのが大きな特徴です。
一括査定サービスは無料で使えるので、ぜひ申し込んでみてください。
まとめ
最近では中古車をインターネットで探すことが当たり前になりました。その結果として、自分の気に入った車が遠方の販売店で取り扱っていたというケースがあります。
そんな場合は中古車を取り寄せるといいでしょう。ただし遠方から中古車を取り寄せるとしても、陸送費という費用が別途かかってきます。
運搬費用が長くなればなるほど、費用がかかるようになるので注意してください。