中古車購入するときに気を付けて!水没車・冠水車を見分けるポイント

車のタイヤ
この記事を読めば解決できること
  • 水没車・冠水車について
  • 水没車・冠水車を見分けるポイント
  • 水没車・冠水車を購入した場合のキャンセル

中古車を購入する際に気を付けなければいけないポイントの1つが水没車・冠水車を購入しないという点です。近年は台風やゲリラ豪雨などにより、車が水没してしまう被害が増えています。

水没車・冠水車となると、車が大きなダメージを受けてしまい、安全走行にも問題が出てきます。ただ水没車・冠水車であることを隠して販売している販売店もあるため、購入時には気を付けましょう。

ここでは水没車・冠水車を見分けるポイントをまとめていますので参考にしてみてください。

市場に出回らない新古車(未使用車)・中古車を探す方法
非公開の新古車・中古車を探す方法

決して市場に出回らない「非公開車両」を見つける方法が存在します。それは希望の車を探してくれる「ズバット車販売」を利用するというもの。

「ズバット車販売」はネクステージ運営の中古車提案サービス。国産車は3ヵ月または3,000km、輸入車は1ヵ月/走行距離無制限の保証が無料で付帯されます。

以下のように伝えるのがコツになります。

  • 新車とほぼ同じ状態の新古車(未使用車)を希望
  • 走行距離が3000km未満、もしくは5000km未満がほしい
  • 予算は150万円、N-boxの新古車がほしい
ズバット車販売
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目次

中古車で気を付けたい水没車とは?冠水車とも呼ばれる

カーショップ

中古車の購入で気を付けたい車が水没車です。水没車は文字通り水没してしまった車の事で、冠水車や水害車、冠水歴車などとも呼ばれています。

水没車は川水や海水によって車の各部位が浸水してしまっているため、カビや細菌が繁殖して異臭を放つことがあります。また金属部分が徐々に錆びしてしまうため、エンジンなどの電気系統の故障リスクが高くなります。

一見問題なさそうに見えても時間の経過とともに故障してしまうケースもあるのです。エンジンの修理となると、10万円から100万円もの費用がかかってしまいます。

ただ水没した車といっても水没の程度はさまざまです。そのため日本自動車査定協会の査定基準では、水没車とは室内フロアよりも上まで浸水した車としています。

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中古車販売店に告知義務はないため自分で見極める必要がある

話し合う男性と女性

水没車は避けたいといっても、実際に知らずに購入してしまう人もおり、その後に様々なトラブルになることが増えています。その理由として水没車は中古車販売店に告知義務がなく、販売店によっては水没車と知りながら表示せずに販売しているところがあるからです。

中古車販売店に告知義務があるのは、車の骨格の修復や交換をした修復歴車・事故車のみになります。水没車だと買い手がつかないため、表示義務がないからと表示せずに販売しているのです。

知らずに購入してしまうと後から故障やトラブルになることがあるので、中古車を購入する際には水没車ではないか自分で見極める必要があります。そして少しでも怪しい部分があれば購入は避けたほうがいいでしょう。

水没車・冠水車を見分ける『5つのポイント』

水没車・冠水車はすぐにわかるわけではありません。販売店側であえて隠しているなら、なおさらわからないように清掃・修理しているからです。見分けるポイントとしては以下の5つを確認してみましょう。

水没車・冠水車を見分ける『5つのポイント』

【ポイント1】平均相場価格より安い

税金の計算をする男性

水没車・冠水車は販売店側でも仕入れ値はかなり安いでしょうから、販売価格も平均相場価格よりもかなり安くなっている事が多いです。販売価格は年式や走行距離、車種などいろいろな条件によってある程度の相場が決まってきます。

販売価格が安くなっている車は、年式が古い、走行距離がかなり多い、人気がない車種、事故車・修復歴車など何かしらの理由はあるものです。

それらの条件は問題ないのに、平均相場価格よりもかなり安くなっている場合には水没車・冠水車の可能性があります。もちろん平均相場価格よりも安いからといって、水没車・冠水車だからと断定できるものではありません。

逆に相場なりの価格だからといって水没車・冠水車ではないと決めつけるのも良くないので、その他のポイントもチェックしておきましょう。

【ポイント2】サビや腐食がある

車の修理

水没車の中には、海水に使ってしまったケースもあります。海水は塩分が含まれているため、時間の経過とともに金属部位がサビたり腐食したりすることも少なくありません。それはボディだけでなくエンジンルームや各パーツも同じことが言えます。

そのため、サビや腐食がある場合には水没車である可能性があります。水没車でもサビや腐食が酷くはないもしくはボディがちょっとサビているだけということもありますが、水没車だと他の部位も徐々にサビ・腐食が進んでいくこともあるのです。

もちろん年式がかなり古くなっているとサビや腐食が出ることも少なくないので、サビや腐食があるからといって水没車であるとは限りません。そのため、もし年式が特に古くもないのにサビや腐食がある場合には、その理由を確認してみるといいでしょう。

【ポイント3】異臭がする

車

水没車でもしっかり修理やクリーニングをすれば見た目では水没車の痕跡がほとんど残らない場合もあります。ですが汚水に長時間使っていた車は、シートを含めて車内に異臭が残ってしまうことが多いです。

そのため、何かわからないが異臭がするという場合には水没車を疑ってみるといいでしょう。また販売店によっては芳香剤を大量に使うなどして異臭をごまかしている場合もありますので、そういった場合も注意したほうがいいでしょう。

また車をチェックする場合には、エアコンも付けて異臭も確認しましょう。水没車はエアコンのフィルターや吹き出し口まで水没したケースもあり、内部でカビが発生していることもあります。

ただ業者によってはエアコン洗浄までおこなっていることもあるので、異臭がしないからといって水没車ではないと決めつけないようにしましょう。

【ポイント4】エンジン・トランクルームの確認

車の査定にきた業者の男性

水没車だからといって内外装を見ただけでわかるようなら、販売店でも偽って売ることはないでしょう。その他に見分けるポイントとしてはエンジンルーム・トランクルームのチェックがあります。

販売店によってはエンジンルームやトランクルームの隅々までは確認していない、直さない場合もあるからです。もし以下のような症状が確認できる場合には水没車の可能性があるので注意しましょう。

  • エンジンルームに泥や汚れがある
  • アルミ製部分が腐食・変色している
  • シリンダブロック・ヘッドカバーボルトがサビている
  • ラジエータコアサポート・エアコンコンデンサが変色している
  • トランクマットと内張が交換されている
  • トランクルーム内がカビ臭い、サビがある
  • 工具やジャッキがサビている・粉末状の汚れがある
  • 工具を格納するトリムボードが変形している

【ポイント5】電装関連を確認

車買取

車は水に長期間浸かることで電装関連が不具合を起こすこともあります。電装関連というと車に詳しくない方は難しく考えるかもしれませんが、以下のような部分であれば素人でも分かるのでチェックしてみましょう。

  • カーナビやオーディオ、ドラレコなどが正常に作動しない
  • エアバッグやABSなどのパイロットランプの異常
  • レンズ内に粉末状の汚れがある、変色している
  • ヘッドランプ反射鏡が曇っている

見た目は綺麗に清掃されていても、正常に作動するかは分かりません。カーナビは使わないから大丈夫、と思っても、水没車だとカーナビだけでなく安全走行にも支障が出る不具合が徐々に出てくることもあります。

もちろんこういった症状があるからといって、必ずしも水没車というわけではありません。ただ複数箇所見られる場合には確認してみるといいでしょう。

水没車を避けた方がいい大きな理由

話し合う男性と女性

水没車でも安く購入できるならそれでもいいと思う方もいるでしょう。確かに水没車と分かった上で購入するかどうかは人それぞれではありますが、水没車を避けたほうがいいのは以下のような理由があるからです。

  • 臭いや害虫が発生し、衛生的に悪い
  • サビや腐食が進行していく
  • エンジンは水に弱いので故障のリスクが高くなる
  • 修理代が高額になる

車はやはり快適に乗りたいものですから、嫌な臭いが常にしていれば快適にはなりません。人によっては体調不良を引き起こすこともあるでしょう。

また購入当初は何の問題もなくても水没車は徐々にサビや腐食が進んでいくので、数ヶ月後に故障が出ることも考えられます。それがエンジンの故障となった場合には高額な費用がかかってしまうので、安く購入した意味がなくなってしまうでしょう。

【注意】水没車・冠水車による購入トラブルは増加している

パソコンに置かれたメール

近年は台風やゲリラ豪雨の影響で、毎年のようにいろいろな地域で水害が発生しています。それに伴い、水害が発生した地域では車を避難させることができずに、水に浸かってしまい水没車・冠水車となってしまうケースが多くなっています。

水没の状況によってはそのまま廃車にするケースもあれば、水没車の基準に達していながらもそのまま買取店に売ってしまうケースもあります。

後者の場合に水没車・冠水車が中古車市場にも出回ってくるのです。そのため水没車・冠水車による購入トラブルも増加しています。

水没車と知って購入するなら問題はないのですが、水没車は告知義務がないため、水没車と知らずに購入してしまうこともあります。その後に故障や事故などで水没車だったとわかりトラブルとなるのです。

知らずに水没車・冠水車を購入した場合はキャンセルすることが可能

メモをする男性

水没車・冠水車は告知義務がありませんので、知らずに購入してしまう人も少なくないでしょう。

水没車を隠して販売しているような悪質な販売店だと、告知義務がないし聞かれなかったからこちらに非はないと言ってくるでしょうから、知らずに買ったほうが悪いと泣き寝入りする方もいるかと思います。

ですが、こういったトラブルが増加しているからか、2020年12月に一般社団法人自動車公正取引協議会が水没車・冠水車と知らずに契約した場合は、契約の取引の取り消しができることになりました。

ONE POINT
これは水没歴を隠して販売していた場合はもちろん、販売店側でも知らなかった場合でも適用となります。

ただキャンセルできるから水没車だったとしても安心というわけではありません。やはり事故のリスクはありますので、購入の際にはしっかりとチェックしていくといいでしょう。

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まとめ

車のタイヤ

このように水没車は告知義務がないため、知らずに購入してしまうケースがあります。水没車だからと言ってすぐに車が故障するというわけでもありませんし、何年も問題なく走行できる車も中にはあります。

ですが、やはり故障やトラブルのリスクはありますので、いくら安いからと言って水没車を購入するのは避けたほうがいいでしょう。

ただ告知義務がないため、中古車を購入する際には、その車の隅々までチェックし不安なところがあれば確認するか、購入自体を避けたほうがいいでしょう。

この記事を書いた人

「もっと価値を見つける」をテーマに自動車の買取現場に立ち会い数多くの交渉を経験。現在は自動車買取メディアの立ち上げから運営、さらに自ら車売買を行うため古物商を取得(奈良県公安委員会 第641180000388号)。WEBメディアを通じて分かりにくいことを分かりやすく解説し、リユースに関する正しい知識を提供し、適切な判断ができるように情報を発信中。

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