- 現金一括払いと分割ローンのメリット・デメリット
車購入をする方法としては一括で支払いをするか、分割ローンを利用するかで悩むという人もいるでしょう。現金一括で購入する人のケースとして、車両価格が安い中古車を買う場合が特に多い傾向です。一方、新車購入をする場合、多くの人が分割ローンを利用しています。
今回は、現金一括払いと分割ローンのどちらがお得になるのかを詳しく見ていきます。
車購入は”分割”と”一括”どっちがおすすめ?まずは購入方法の確認
車購入では分割ローンと一括の2つがあります。大抵の人はローンを利用するでしょう。ここでは前提として、購入方法の確認からしていきます。
一括購入は文字通りに、金額支払いの段になって全額をその場で支払う方法です。
対して分割ローンというのは、購入時にかかる費用を分割で支払う方法になります。
分割ローンで支払う方法としては、銀行などの金融機関が提供している自動車ローンを利用します。他にも以下のようなローンがあります。
- 労金や信金などの自動車ローン
- 業者が提供する独自の自動車ローン
などがあるのです。銀行のローンは金利も低くておすすめなのですが、借入する前の審査が厳しめなのが特徴でしょう。
車の購入を現金一括で購入するメリット・デメリット
車の購入方法として現金一括と分割ローンがあることがわかりました。次に現金一括の購入方法を選んだ時に、どんなメリットとデメリットがあるのかを、1つずつ確認していきましょう。
車の購入を現金一括で購入するメリット
では最初に車の購入を現金一括で行うメリットから確認します。
メリット① | 金利がかからないので総支払額が安くなる |
メリット② | 最初から所有権が自分のものになる |
現金一括で購入する最大のメリットが、金利がかからないという点です。ローンを組むことで一度に支払いする額を低くできますが、金利がどうしてもついてしまいます。
年にして1割程度の金利になるため、総支払額で見ると大きくなってしまうのですが、現金一括だとその心配がありません。
また、ローンを組んだ場合、車の所有権は金融機関になります。これは自動車ローンの担保として、車そのものが指定されるためです。
ですが現金一括で支払いをした場合、担保に取られることがありません。所有権の名義が自分のものとなるため、ローン残債を気にせず売ることもできるのです。
車の購入を現金一括で購入するデメリット
車を現金一括で購入するデメリットについても確認しておきましょう。
デメリット① | ある程度のまとまった額が必要になる |
デメリット② | 支払い後の生活に余裕がないとできない |
基本的に車というのは安い買い物ではありません。掘り出し物の中古車であれば、安価に購入できる可能性もあるでしょう。ですが一般的には新車も中古車も、ある程度のまとまった額が必要です。
- 新車だと最低でも100万円程度は必要
- 保険やガソリン代などのランニングコストも必要
車を購入する時のみの費用に目がいきがちですが、保険の料金を支払ったり、ガソリン代などのランニングコストもかかってきたりします。こうした費用も考慮すると、おいそれと現金一括で購入できない人も多いはずです。
特にお子さんの進学などで費用がかさむという事情などもあれば、現金一括で支払うことで口座の預金額が気になる人も少なくないでしょう。
車の購入を分割ローンで購入するメリット・デメリット
では次に分割ローンを利用して、車購入をした時のメリットとデメリットを確認していきます。分割ローンを利用することで、デメリットがあるのと思う人もいるかもしれませんが、改めて認識する必要もあります。
車の購入を分割ローンで購入するメリット
車購入を分割ローンで行なうメリットから考えていきます。
メリット① | 資金計画を建てられる |
メリット② | 現金がなくても購入可能 |
メリット③ | 金利が低ければ、支払い総額がさほど変わらない |
分割ローンを利用することで、資金計画をたてられます。何回払いで1回あたりにどのくらい支払うのか、をある程度は決めることができるからです。例えば200万円の購入金額を一括で支払うのと、毎月5万円ずつ支払うのでは大きな違いが出ます。
ライフスタイルによって必要とされる出費が異なるので、自分のスタイルに合わせて購入できるのがポイントでしょう。また、最近では頭金なしで組めるローンも増えています。ですので手元に現金がなくても購入可能です。
銀行が提供する自動車ローンは金利が低く設定されています。だいたい1%~3%程度となっていますので、あまり金利を気にしなてくてもいいでしょう。ただ自動車ローンは様々なものがあり、金融機関で金利が異なりますので注意してください。
車の購入を分割ローンで購入するデメリット
次に分割ローンで車購入をする時のデメリットも確認していきます。
デメリット① | 審査次第ではローンが利用できない |
デメリット② | 所有権が金融機関になる |
デメリット③ | 金利の負担がある |
そもそも分割ローンで支払いをするとしていますが、申込みをして審査に通らないといけません。先述したように銀行のローンは金利が低い点が魅力です。ただし、審査の基準が厳しくなります。
ですので審査次第では別のローンに申込みをしないといけなくなるのです。では審査ではどのようなところを見られるのでしょうか。
- 社会的な信用度の高さ
- 経済的な信用度の高さ
- 他社からの借入があるか
などになります。例えばですが携帯電話をローンで購入していて、その支払が遅れているなどであれば、審査には通りにくくなります。この場合は銀行ではなく、ディーラーが用意するローンなどを利用した方がいいでしょう。
ちなみに審査基準がゆるくなるほど、金利が高くなると考えてください。金利が高くなると、総支払額が増えてしまいます。また所有権の問題も出てくるので、すぐには売らないという車を購入した方がいいです。
販売店・ディーラーが車の一括払いを嫌がる理由
中古車の販売店やディーラーは車購入において、実は一括払いよりも分割ローンでの支払いをすすめてくることが多いです。その理由はどこにあるのかというと、営業戦略が昔とは違ってきたことにあります。
- 昔は新車販売で十分な利益を出せた
- 現在は車の売れ行きが鈍っている
- 販売利益が減った分をローン会社からの手数料で賄っている
簡単にお伝えすると、上記のような理由があるのです。昔は車の販売台数も多く、その利益だけで十分に営業ができました。ですが近年では少子化や長期間続く需要の低下などにより、販売台数そのものが減っています。
そこで台数が減った分をローン会社から支払われる手数料で賄っているのです。提携ローン会社に紹介することで、収入があるので担当のスタッフは現金一括よりも分割ローンを勧めるのです。
車を購入するときは必ず見積もり書を作ってもらおう
車購入をする時は必ず見積書を作ってもらいましょう。何故ならそれが価格交渉へとつながっていくからです。金額の設定だけではなく、その内訳なども記載してもらうことで、交渉の幅が広がっていきます。
ただ最近ではオンラインでも見積書が取れるようになりました。
- ウェブサイトへ行く
- 車種やグレードなどの諸条件を設定する
- 見積もり結果が表示される
といったようになっています。簡単に取れるので、購入する車の選定をする時に利用すると便利です。最終的にどの車を購入するか、これを決めるのには実際の店舗で見積書を発行してもらうといいです。
オプションなどもスタッフに相談して決めることができるのが、オンラインとの大きな違いでしょう。
見積もり書のチェックするポイント
見積書をもらうのはいいのですが、何を見ればいいのかわからない人も多いでしょう。記載されている項目も多いですし、販売店によって書式も違います。ですので原則として疑問に感じた部分は、その都度確認するといいでしょう。
- オプション
- 手数料
といった項目については、不必要なサービスが入っていることも多いです。これらの部分は交渉でカットできる可能性もあるので、チェックしておくといいでしょう。例えば車庫証明などは自分で取りに行けば、1万~2万円程度の手数料をカットできます。
また車両本体の値引き額もチェックしておきましょう。買い替える時は下取りサービスを利用する人も多いです。ですが下取りサービスの分と、本体値引き分で相殺するケースも少なくありませんので、チェックしてください。
車の購入でおすすめの方法は低金利ローン
車購入で現金一括と分割ローンのいずれにも、メリットとデメリットがあることを解説してきました。では結局のところどちらがおすすめなのでしょうか。もちろん現金一括で購入する余裕があるのなら、そちらがおすすめです。
ですが余裕がなくローンを組むのか、迷うというケースであるのなら低金利の自動車ローンを利用してください。最もおすすめできるのは銀行が提供する、自動車ローンです。
金利が低いこともありますし支払い方法も用意されているので、利用しやすいのがポイントでしょう。よほど経済的に余裕がなければ、低金利の自動車ローンがおすすめです。
審査に通るかどうかの問題はありますが、よほど条件が悪くなければ通る人の方が多いでしょう。
まとめ
車購入時における支払い方法について確認してみました。方法としては現金一括払いか、分割ローンかの2つになります。
現金一括で支払いをすると、所有権が最初から自分のものになるなどメリットは大きいです。反面で金銭的負担が大きくなるでしょう。
分割ローンの場合は金銭的な負担は少なくなります。また支払いについても計画的に行えるのがポイントです。他方で車の所有権がローン完済まで自分にはならないなどのデメリットが存在します。