- 故障車でも買取できるか気になる
- 故障の状態別にどうやって売ればいいか知りたい
車に乗っていれば事故もしくは経年劣化により、いろいろな部位に故障が出てくることがあります。場合によってはその故障を機に車を売ろうと決心する人もいるでしょう。
車は買取業者によって買取額が大きく異なることが多いですが、故障度合いによって差が出ることが多いです。
ここでは故障度合いによってどういったタイプの車買取業者を選ぶといいか、故障度合いごとに紹介します。自分の車の故障がどれくらいか比較してみるといいでしょう。
【ケース別一覧】故障車の状態で買取先を選ぶ
故障を機に車を買取してもらうケースは少なくないでしょう。ただ買取業者はいろいろなタイプがあり、一般的な車買取業者もあれば、廃車・事故車買取専門店もあります。
どちらも車買取業者ではあるのですが、故障の度合いによって買取額が変わってくることが多いです。車の故障は様々ありますが、以下のようなケースで買取先を選ぶといいでしょう。
- 【買取額への影響:小】タイヤのパンクは一般の車買取業者へ
- 【買取額への影響:小】エアコンの故障は一般の車買取業者へ
- 【買取額への影響:小】バッテリー上がりは一般の車買取業者へ
- 【買取額への影響:小】ドアの不具合は一般の車買取業者へ
- 【買取額への影響:小】オーディオの故障は一般の車買取業者へ
- 【買取額への影響:大】エンジン故障は廃車事故車の買取専門店へ
- 【買取額への影響:大】フレームの歪みは廃車事故車の買取専門店へ
- 【買取額への影響:大】フロントガラスの大きなひびは廃車買取店へ
- 【買取額への影響:大】ボンネットの大きな歪みは廃車買取専門店へ
- 【買取額への影響:大】水没車は廃車・事故車の買取専門店へ
【買取額への影響:小】タイヤのパンクは一般の車買取業者へ
タイヤのパンクは釘などを踏んでパンクした場合には数千円で修理は終わります。ですが、すり減ってパンクした場合は、パンク修理ではなく交換となります。
しかもたいていはすべてのタイヤがすり減っているため4本すべて交換となるとかなりの費用になります。近々乗り換える予定だった人はタイヤのパンクを機に売却する方もいるでしょう。
タイヤは故障と言っても消耗品ですから買取額への影響は大きくありません。ですので、普通の車同様に修理をせずに一般の車買取業者に買取してもらいましょう。
【買取額への影響:小】エアコンの故障は一般の車買取業者へ
年式が古くなった車は特にエアコンが効かなくなるという故障が出ることもあります。エアコンの故障いろいろな原因が考えられますが、それでも安全走行に影響を与えるものではありませんので、買取額への影響は小さいです。
そのため一般の車買取業者で買取してもらうのが望ましいです。
ちなみにエアコンの故障については、JAAI一般財団法人日本自動車査定協会で以下のように査定基準が定められています。
エアコンの冷却ガスの交換・充てん | マイナス1万円 |
---|---|
エアコン本体の故障 | マイナス4万円 |
【買取額への影響:小】バッテリー上がりは一般の車買取業者へ
バッテリーが上がってしまうと、車のエンジンがかからなくなり走行できなくなります。あまり車に詳しくない人はエンジンがかからないため大きな故障と思いがちです。
ですが、バッテリー上がりは他の車からブースターケーブルで電力を得ることで解消します。ライトや室内灯の消し忘れ等が原因ならそれでOKです。
場合によってはバッテリーの交換が必要になるケースもありますが、それでも買取額への影響は小さく、一般の買取業者に売るのが望ましいでしょう。
【買取額への影響:小】ドアの不具合は一般の車買取業者へ
ドアが開かなくなってしまったといったドアの不具合が起こることもあります。ドアが開かないと車に乗ることができませんし、乗っている状態なら下りることができなくなります。
ドアの不具合には以下のような原因が考えられます。
- キーレスの故障
- アウターハンドル・インナーハンドルの故障
- 集中ドアロックの故障
- チャイルドロックがONになっている
大きな故障と思われがちですが、修理費用は高くはなく買取額への影響は小さいです。そのため一般の車買取業者での買取が望ましいです。
【買取額への影響:小】オーディオの故障は一般の車買取業者へ
オーディオが故障するケースもありますが、オーディオは安全走行には影響がなく故障しているからといって買取額への影響は大きくはありません。
JAAIの査定基準ではマイナス1万円となっており、ちょっとした修理で直るケースではマイナスにもならない場合もあります。
そもそもオーディオは付いていなくても、査定額の大きなマイナスにはならないのです。そのため、オーディオの故障程度であれば一般の車買取業者に買取してもらうのがいいでしょう。
【買取額への影響:大】エンジン故障は廃車事故車の買取専門店へ
バッテリーが上がってエンジンがかからないというケースではなく、エンジンそのものが故障してしまうケースもあります。
その場合の原因は様々考えられますが、オーバーホールが必要になるくらいだと20万円以上の修理費用がかかってしまうこともあります。
軽い修理で済む程度なら買取額への影響は小さいですが、エンジンの故障はその車にとって致命傷になることもあり、その場合には買取額に大きく影響を及ぼします。その場合は廃車・事故車買取専門店の方が高く買取してもらえるでしょう。
【買取額への影響:大】フレームの歪みは廃車事故車の買取専門店へ
事故により車が損傷し、フレームが歪んでしまうケースもあります。ちょっとした歪みだから大丈夫ではと思うかもしれませんが、フレームは車の骨格に当たる部位であり、車のパーツで非常に重要な部分です。
走行に問題が生じることもあり、フレームが歪んだ車は仮に修理をしたとしても事故車となってしまい、買取額には大きく影響があります。
そのためフレームが歪んだ車は廃車・事故車の買取専門店の方が高く買取してくれることが多いです。
【買取額への影響:大】フロントガラスの大きなひびは廃車買取店へ
飛び石や事故でフロントガラスにひびが入ることもあります。飛び石なら小さなひびで済むでしょうが、そのまま放置していればひびが広がってしまう事も考えられます。
フロントガラスのひびだけでは事故車になることはなく、ひびの場所と大きさによっては車検が通ることもあります。
ですが、おおきなひびまで進んでしまうと買取への影響は大きく、査定額が大幅ダウンする事は避けられないのです。さらに年式が古い車ならば一般の車買取業者よりも廃車買取店の方がいいかもしれません。
【買取額への影響:大】ボンネットの大きな歪みは廃車買取専門店へ
事故その他の原因でボンネットが歪んでしまう事もあります。ボンネットの凹み・歪み自体は修理・交換したとしても事故車・修復歴ありとはなりません。
ちょっとした落下物で歪んだ程度なら買取額には影響が少ないでしょう。ですが、大きく歪んでいるケースではおそらく事故による衝撃で歪んでいる事が考えられ、ボンネットが大きく歪むくらいなら骨格までダメージがあるはずです。
その場合は買取額への影響は大きいため廃車買取専門店が望ましいです。
【買取額への影響:大】水没車は廃車・事故車の買取専門店へ
台風や洪水などで水没車となってしまうこともあります。JAAIの基準では室内フロアよりも上まで浸水した車を水没車といいますが、水没車は走行に影響がないとしても買取額への影響は極めて大きくなります。
事故車は買取額への影響が大きいですが冠水歴車だとさらに警戒されるのです。
そのため水没車は多くの買取店で買取を断られてしまい、廃車濃厚となることでしょう。そのため売るなら廃車・事故車専門の買取店に持っていくのが一番いいです。
なぜ故障車でも車買取が可能なのか
中古車を購入する際、価格がリーズナブルだとしても故障している車は避けたいのが心情です。ですが、実際は買取してくれる業者も多いです。その理由としては以下の2つの理由があります。
【理由①】海外での日本車はニーズが高くて再販可能だから
日本人にとっては日本車に乗るのは珍しいことではなくある意味普通です。慣れているからこと感じにくいのですが、世界的にみても日本の車は性能が良く、故障しづらいとして日本車は海外でのニーズが高いのです。
日本人は車は凹みもなく綺麗なままで乗るのが普通ですが、海外ではボロボロでも普通に走行しています。
そのため多少故障していても気にしないですし、修理されていれば事故車でも問題ないのです。そのため日本で売れないような車でも海外では再販できます。
【理由②】車のパーツや鉄資源として再販可能だから
故障の度合いが大きく、リユースできないような車でも車買取業者によっては買取をしてくれます。その理由としては、仮に走行できないような車であっても使えるパーツが残っているからです。
それを再販するだけでも相当な利益になることも多いです。また仮に使えるパーツが少なかったとしても、鉄資源としての利用価値があります。
時期によっても鉄の価値は変動しますが、軽自動車なら6,000円、普通車なら1万円から2万円の価値があるのです。
故障車の車両状態で車の買取方法をチョイス
故障車をどこの車買取業者に売るのかは人それぞれですが、業者によって買取額に大きな差が出ることがあります。そして故障車といっても状態はまちまちですので、以下のように買取方法を選ぶといいでしょう。
【方法①】修理不可&修理費が高い車なら廃車買取業者がおすすめ
事故や故障の箇所や程度によっては修理できないもしくは修理しても高額な修理費用がかかってしまう事もあります。
ここまでの故障となるとおそらく事故車となってしまうでしょうから、一般の車買取業者では買取額が付かない、もしくは買取が断られてしまうこともあります。その場合には廃車買取業者がおすすめです。
廃車にする場合にも使えるパーツを再販し、最終的には鉄資源として利用できるため高価買取が期待できます。場合によっては海外でも高く売れる場合もあるので思った以上の額になることもあります。
【方法②】買取に影響しない故障車なら一般的な車買取業者から査定
故障といっても、数千円もしくは数万円程度の修理代で済むような場合には、買取額に影響はありません。その場合には一般的な車買取業者で査定してもらうといいでしょう。
車種や年式、走行距離などによって査定額は変わりますが、高価買取が期待できます。
もちろん廃車買取業者でも買取してくれますが、中古車販売をメインに行っている業者ではないため逆に買取額が低くなってしまう事もあります。
ただ一般の車買取業者によっても査定額は差がありますので、複数の業者に査定してもらうことが大切です。
故障の程度や修理費を元に修理するか決めて査定に出す
実際のどこの業者に査定に出すのかは、まずは故障の程度や修理費を元に判断する事が大切です。車が動かなくなったから廃車買取業者に売るしかない、と安易に決めてしまうと価値のある車も安く手放すことになりかねません。
どのような故障なのかは素人では判断できない部分も多いです。ちょっとした部品交換で済む場合もあれば、逆に重大な欠陥がある場合もあります。
まずは最寄りの整備工場などで車を見てもらい、修理費用がどれくらいかかるのか確認してみて判断しましょう。
修復歴ありの事故車は買取査定の評価ダウン
故障した車がすべてマイナス査定になるわけではなく、しっかりと修理されていれば買取額に影響しないケースも多いです。
ですが、車の骨格にあたる部分を修理・交換した場合には事故車・修復歴ありとなり買取査定の評価は大きくダウンします。
それがたとえ見た目ではわからないほど綺麗に修理されたとしても、修復歴ありは変わることはないのです。
修復歴がついてしまうパーツと部品
修復歴が付いてしまうパーツと部品については以下の通りです。
- インサイドパネル
- サイドメンバー
- クロスメンバー
- ピラー
- ダッシュパネル
- ルーフパネル
- リアフロア
- トランクフロア
ただしこれらの部位の修理だとしても、接続するネジ止めが壊れて交換したというのであれば修復歴とはなりません。
ただこういったネジ止めの部分は事故車を疑うポイントですから、査定を受ける際には誤解されないよう査定士にここだけを直したということは明確に伝えたほうがいいでしょう。
故障車におすすめの廃車買取業者ランキング
事故車・修復歴ありとなるような故障車は廃車買取業者に売るのが望ましいです。ただ廃車買取業者も数多くあり、どこでも安心して高く買取してくれるとは限りません。
ここではおすすめの廃車買取業者をランキングで紹介します。
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故障車と買取についてまとめ
故障車と買取についての情報をまとめると、以下の通りです。
- 故障車でも高価買取の可能性はある
- 故障の状態で買取業者のタイプを選ぶのがおすすめ