- 車査定とサンルーフについて
車査定で高額を狙うのなら、つけておくべきオプションがあります。そのオプションの代表的なものがサンルーフです。
サンルーフをつけると、査定で高く評価されるのと疑問に思われる人も多いかもしれません。しかし中古車市場では、かなり評価の高いオプションになります。
どうしてサンルーフは、そこまで評価を受けるのでしょうか。ここではその理由について、確認していきます。つけることのメリットとデメリットもあるので、参考にしてください。
車査定でサンルーフは査定額UP(リセールバリュー)に繋がるオプション
サンルーフはあまり馴染みがないという人も多いでしょう。一昔前まではセダンタイプの車に、よくつけられていました。その理由として当時はタバコを吸う人が多かったために、換気を目的としてつけられていたのです。
ただ最近ではタバコを吸う人も少なくなり、サンルーフをつける意味がないと考える人も増えています。
つまり付けても損をすることがないオプションなのです。また原則として新車購入時のオプションとしてつけるアイテムであるため、希少性が高いという点でも高い評価を受けています。
- ミドルクラスのSUV
- ミドルクラスのセダン
- ミニバン
などの車種では特に高く査定されるので覚えておきましょう。
【根拠】JAAI(日本自動車査定協会)の評価点がプラス
先ほど車査定ではサンルーフがあれば、10万円程度は高くなるとお伝えしました。その根拠となるのがJAAIの評価点です。
査定マニュアルの中では、査定時のポイントが記載されています。一例を出してみましょう。
クラス\年もの | 当・1年 | 2・3年 | 4・5年 | 6年〜 |
特・Ⅰ・Ⅱ・Ⅲ | 70点(7万円) | 50点(5万円) | 30点(3万円) | 20点(2万円) |
Ⅳ・軽 | 30点(3万円) | 20点(2万円) | 10点(1万円) | 0点 |
※表は「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕」を参考にしています。
表の点数は1点1000円で計算されますので、基本的にプラス加点されます。
この評価点はあくまでも目安であり、実際にサンルーフ付きの車と、そうでない車を比較すると約10万円程度の差がでています。
サンルーフの査定額が変わる加減点の基準となるクラス
前述したようにサンルーフというのは、査定では加点されるオプション装備です。ただすべての車種が同じように査定されるわけではありません。実は車種によって、加点の扱いが変わってくるのです。
クラス | 代表的な車種 | 加点 |
---|---|---|
特C | センチュリー、プレジデントなど | 20点~70点(2万円~7万円) |
特B | LS460L、セルシオ、シーマ(ハイブリット)など | 20点~70点(2万円~7万円) |
特A | マジェスタ、シーマなど | 20点~70点(2万円~7万円) |
Ⅰ | クラウン、セドリック、フーガなど | 20点~70点(2万円~7万円) |
Ⅱ | カムリやマークⅡ、スカイライン、フェアレディZ、セフィーロなど | 20点~70点(2万円~7万円) |
Ⅲ | プリウスやコロナ、ブルーバード、シルビア、シビック、インサイトなど | 20点~70点(2万円~7万円) |
Ⅳ | ソリオ、ワゴンR、カローラ、ヴィッツ、ノート、キューブなど | 0点~30点(0円~3万円) |
軽 | 軽自動車 | 0点~30点(0円~3万円) |
という順番になっていて、上から順に査定額が高くなります。
サンルーフによって中古車の価格差はこれだけ変わる
車種名 | サンルーフあり | サンルーフなし | 価格差 |
---|---|---|---|
アルファード | 413万円 | 404万円 | +9万円 |
エクストレイル | 252万円 | 251万円 | +1万円 |
CR-Z | 72.9万円 | 72万円 | +0.9万円 |
オデッセイ | 98万円 | 83万円 | +15万円 |
エルグランド | 106万円 | 110万円 | -4万円 |
トヨタ「アルファード」の価格差
アルファードのサンルーフあり・なしで価格差を調べてみたところ、サンルーフありは「392万円」に対して、なしは「383万円」でした。
もちろんまったく同じ条件の車というわけではないので、価格差に正確性は欠けるかもしれませんが、それでも差額は「9万円」という結果がわかりました。
日産「エクストレイル」の価格差
エクストレイルのサンルーフあり・なしを調べてみたところ、サンルーフありの価格は「237.8万円」。なしの価格は「238万円」とほとんど差額はありませんでした。
ホンダ「CR-Z」の価格差
CR-Zのサンルーフあり・なしで価格を比較してみるとサンルーフありは「49万円」に対して「55万円」と差額は「6万円」でした。
ホンダ「オデッセイ」の価格差
オデッセイのサンルーフあり・なしの価格差を比較するとサンルーフありは「89万円」に対してサンルーフなしは「74万円」と差額は「15万円」という結果になりました。
日産「エルグランド」の価格差
エルグランドのサンルーフあり・なしで価格を比較してみるとサンルーフありは「87万円」でサンルーフなしは「98万円」と差額は「11万円」でした。
サンルーフは人気が高く10万円程度の査定額の差が出る
サンルーフというのは人気が高いオプションです。ついているだけで、車査定の額が10万円程度は違ってきます。
その理由はどこにあるのかと言うと、シンプルに中古車市場で好まれるからです。中古車市場では需要があるほど、査定額も高くなります。
サンルーフは国内だけではなく、海外でも人気なのです。最近では車買取業者も、輸出ルートを持つことが増えています。ご存じの人も多いでしょうが、日本車は海外でも高い人気を持っているのです。
さらに需要が増すサンルーフはつけるだけで、車種によっては10万円以上も違ってきます。特に海外でも人気のあるミニバンやSUVについては、さらに高値で取引されるのが予想されるでしょう。
さらに高価買取を目指すなら”車一括査定”がおすすめ
サンルーフのついた車をさらに高価買取を目指すのなら、車一括査定を使うのがおすすめです。
その理由としては車買取業者の査定額は、業者によって大きく違うからです。そのため複数の業者から見積もりをもらうのが重要になります。
業者ごとに需要が違うので、同じ車種でも10万円以上も車査定の買取額が違ってくるのも珍しくありません。
サンルーフを付けるQ&A
では最後にサンルーフにおける疑問に対して、Q&A方式で回答していきましょう。つけるメリットやデメリットもわかりますので、これから新車を購入するのなら、リセールバリューを考慮するのかどうかも含めて参考にしてください。
【Q1】サンルーフはいらない?メリットとデメリットを教えて
メリット | リセールバリューが高くなる | 開放感がある | ファミリー層に人気 | チルトアップを使えば、冬や夏でも換気ができる |
---|---|---|---|---|
デメリット | 遮熱効果が低くなるので、夏場は車内は温度が高くなりやすい | 複雑な機構となるため掃除が面倒 | 故障すると査定でマイナスがつく | 重量があるため、重量税の区分が上がることがある |
サンルーフをつけるメリットとデメリットは上記になります。
リセールバリューについてはお伝えしてきましたが、それ以外の部分でもメリットはあるのです。特に小さいお子さんがいる場合は、とても喜ばれるでしょう。
【Q2】後付けサンルーフは事故車扱いになって査定額が下がる?
車査定でサンルーフをつけるのは、基本的にメーカーオプションです。ですが実際には後付けをすることもできます。
日本国内ではメジャーな方法ではありませんが、海外では一般的なカスタムです。ではサンルーフの後付けについては、車査定で評価されるのでしょうか。結論からお伝えしますと、高評価を得られるかどうかはわかりません。
後付けをしたメーカーが、純正オプションと同程度の精度で取り付けられているのなら、プラスの評価を得ることができます。しかし後付けの取り付けが悪い時は、最悪事故車扱いにされる可能性もあるのです。
サンルーフの取り付けそのものは簡単な内容ですが、車の天井に大きく穴を開けることに変わりはありません。剛性などの問題もあるでしょうし、車に負担がかかるのは間違いないからです。
車査定とサンルーフまとめ
車査定とサンルーフについてまとめると、以下の通りです。
- サンルーフがあれば査定で10万円程度は高くなる