車査定に響く走行距離目安は【5万&10万キロ】減額と過走行の基準!

車のメーター

車査定では様々なポイントを査定士にチェックされますが、日本国内で特に重視されているポイントが走行距離です。走行距離は車の寿命を示す指標としても用いられ、走行距離が極端に長い車は中古車市場で好まれません。

車買取店にとって売れ残りかねない車の買取はハイリスクであり、車査定では走行距離に応じて査定額が減額されていきます。

走行距離の査定評価基準や走行距離の基本的な目安に加えて、多走行車や過走行車の売却方法などを確かめてみましょう。

2024年 1025

車を高く売る最新情報

TIMING ベストな売り時

車を高く売るにはタイミングが重要。先月よりも買取額が大幅にダウンすることもあれば、シーズンによって値上がりすることも…。

現在の買取相場は"先月から下落気味"。高価査定が狙いやすいシーズンも過ぎ、例年通りならこの数ヶ月は少しずつ値落ちしていくでしょう。

車は日々、価値が下がっていくので早めの売却をおすすめします!

METHOD ベストな売り方

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目次

車査定に走行距離は影響する!目安は”5万キロ”と”10万キロ”

運転している

車種などによって仕様の違いこそありますが、車では走行距離を記録するメーターとして以下の2種類が必ず装備されています。

  • 総走行距離が表示されるオドメーター
  • 区間走行距離を計測できるトリップメーター

オドメーターはリセットできないものの、TRIP AとTRIP Bが存在するトリップメーターは任意でリセット可能な積算計になっています。

ATTENTION
製造されてからの総走行距離を示すオドメーターの数値は、車査定で提示される車の査定額に影響を与えるので注意してください。

査定額の減額につながる走行距離の目安は5万キロと10万キロですが、走行距離においては年式を踏まえた判断も求められます。

年式に見合わないほど走行距離が増えていれば、走行距離の目安とされる5万キロや10万キロに満たなくても査定額の減額が起こります。

【根拠】走行距離の減点評価基準はJAAIに基づく

4.走行キロの評価
走行キロの評価は適用表に基づき加減点を行う。(基本価格×加減率)
細則
1.走行キロ加減点は原則として積算計の走行キロ数によって行う。
2.自動車検査証記載の車検時の走行キロ、定期点検記録簿、オイル交換及び各エレメント類交換ラベル等から推定走行キロ数が特定できる場合は、推定走行キロ数によって加減点を行う。

走行距離はJAAIの提示する査定項目に該当しますから、車査定における走行距離の査定評価基準はJAAIの設定に基づくのが一般的です。JAAIが設定する走行距離の査定評価基準では、主に以下の内容を見て取れます。

ポイント① 加減点の算出に車の基本価格と明確に定められた加減率が用いられている
ポイント② 加減率が記載された適用表は車のカテゴリーで変わる
ポイント③ 年式と走行距離によっては走行距離でプラス査定を得られる
ポイント④ 年式に見合った走行距離なら査定額へ影響が起こらない
ポイント⑤ 年式にあわせた割合で走行距離が増えるほど車の査定額は減額される

走行距離の増加は査定額の減額要因ですが、走行距離が増えたからといって、必ずしも車買取で査定額を減額されるわけではありません。

主要メーカー人気車種の走行距離5・10・15万キロの査定額一覧表

車種/走行距離 1万km 3万km 5万km 7万km 10万km 15万km 20万km
プリウス 163万円 143万円 134万円 128万円 121万円 114万円 108万円
ONE POINT
上記の表は2018年式グレード「A」のプリウスの平均買取相場を参考にしています。

標準的な査定目安になる中古車の走行距離は『1年1万キロ』

査定結果を説明する男性

走行距離の評価はJAAIの適用表と計算方式に基づいて行われますが、走行距離の標準的な査定目安には1年1万キロが定着しています。

ONE POINT
年間走行距離の1年1万キロは、走行距離で車の査定額がどのように変わるのかを見極めるための目安として使えます。

1年1万キロを超える場合には車査定で減額につながりやすく、1年1万キロを下回る場合にはプラス査定や走行距離の減額なしを期待できます。

2年3万キロや3年4万キロは査定額の減額を避けられませんが、2年2万キロや3年3万キロなら車査定で走行距離は問題視されません。

また、車の年間走行距離が1年1万キロを上回るのは、毎日の通勤にいつでも車を利用しているケースなどに限られます。

遠出しないで近所への買い物にだけ乗っていたり、週末レジャーを楽しむ程度なら年間走行距離はなかなか1年1万キロほどになりません。

1年1万5000キロを超える過走行車(多走行車)は減額

車のメーター

年間走行距離が1年1万5,000キロを超える車は、自家用自動車の平均的な年間走行距離とかけ離れた距離を走っている過走行車です。

1年1万キロの段階で頻繁に車を活用していますし、1年1万5,000キロといった年間走行距離は車が酷使されていることを示しています。

車買取店が1年1万5,000キロを超える年間走行距離を確認すれば、自動車部品の摩耗を心配する結果となってしまいます。

部品の交換を必要とする可能性もあるため、多走行車や過走行車なら走行距離による査定額の減額を免れることはできません。

1年5000キロを超えない低年式低走行車や過少走行車も減額

横に並んだ車

年式が古いうえに走行距離が短い低年式低走行車は、以下のデメリットを併せ持つ自動車です。

  • 部品全般の経年劣化が進んでいる
  • 短距離走行の繰り返しでエンジンが消耗している

車査定で走行距離が短い場合にはプラス査定を望めるとはいえ、低年式低走行車のデメリットはマイナス査定の要因になります。

年間走行距離が1年5,000キロを超えない過少走行車であっても、同じく故障や不具合が生じかねないので査定額は減額されたりします。

車を高く売りたい場合に走行距離を伸ばし過ぎてはいけませんが、走行距離が短いと長期間放置されていた車ともみなされるので気をつけましょう。

多走行車(5万km以上)や過走行車(10万km以上)が売れないはウソ

×をする男性

走行距離が5万キロ以上の車は多走行車と呼ばれ、走行距離が10万キロを超える車は過走行車と称されます。車買取店の車査定を受けると、多走行車は年式に見合っていない場合に減額される一方で、過走行車は年式にかかわらず査定額が下がります。

過去に過走行車は査定額を見込めないほど減額されると言われていましたが、近年の車は過走行車でも現役で活躍できる耐久性を獲得しています。

人気車種なら走行距離が長くても高価買取を目指せますし、車のパーツによっては査定額アップが可能です。日本の過走行車は海外での需要も高いため、走行距離が長くなった多走行車や過走行車でも売却を諦めることはありません。

ただし、車買取業者に多走行車や過走行車を売りたいのであれば、普段から定期的にメンテナンスを実践しておくことが必須条件にあげられています。

実は車査定額や売値は”走行距離以外”も大きく影響している

窓口の男性

車査定で車の査定額を左右するJAAIの査定評価基準は、車の走行距離に限らず、車の年式や修復歴など多岐にわたります。JAAIの査定評価基準で走行距離と同様に重要度が高いのは、果たしてどのようなポイントなのでしょうか?

車の査定額に影響するところ一覧
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1.車の年式

並んだ青の車と白の車

車検証で確認可能な車の製造年を示す年式は、車買取店の査定士が欠かさずチェックする査定評価基準です。年式が新しい車は高年式と表現され、車の需要が影響する形で、低年式よりも高年式のほうが高い査定額につながります。

車の年式は毎年1月1日に古くなるため、月日が経つにつれて査定額は落ちていきますが、年式だけを理由に査定額が0円になることはほぼありません。

年式が古くても需要が高い車は存在しますから、低年式の車を売る場合には車買取店に車査定を依頼する方法が向いています。

2.事故歴・修復歴

傷と凹みが入った車

事故などで損害が発生した車は修理を要しますが、車の状態と修理の範囲に応じて車には修理歴もしくは修復歴が付きます。修理歴はJAAIの事故車定義に該当しない部位を修理した経歴に過ぎず、車に修理歴が付いていても査定額の減額にはなりません。

これに対して、JAAIが定める車の骨格部位を修理した車には、修復歴と呼ばれる経歴が付けられます。

車の骨格部位は修理しても完全には元通りに戻せませんから、修復歴が付いた修復歴車や事故車は車査定で査定額を減額されます。

事故や災害などで車が損害を受けたときには、経歴として事故歴も付きますが、事故歴の有無は修理歴と同様に車査定で何も影響しません。

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3.各買取店の供給と需要のバランス

グラフを見る男性

車査定では車種の人気や需要が査定額を決める重要な要因であり、車買取業者の再販で売れ残るリスクが少ないほど査定額が高くなります。

車買取業者は買い取った車を中古車市場で販売しますが、中古車市場での供給が需要を上回るときには車の査定額は逆に減少していきます。

どれほど基本価格が高い車でも、中古車市場で人気や需要が失われていれば、査定額アップの見込みはありません。車買取店で車を高く売りたい場合には、車の需要が車買取業者の供給を上回る最需要期を狙う方法が推奨されています。

4.車両の状態(内装・外装)

BMWの運転席

車買取業者は再販の前に車の車内清掃と修理を済ませますが、車査定を受けるのなら車の内装と外装を整えておく手順が不可欠です。車内清掃や洗車をせずに車査定を依頼すると、対処可能な要因で無駄な査定額ダウンが発生してしまいます。

内装の状態はJAAIの査定評価基準に含まれますし、車査定を依頼する前には少なくとも以下の状態を確かめなくてはいけません。

  • 内装全体の汚れ
  • タバコやペットなどの臭い

ホコリやゴミは車内掃除機や粘着クリーナーで取り除き、手ごわい汚れはスチームクリーナーで対処しましょう。タバコやペットなどの臭いは大幅の減額を起こしますので、車用の消臭スプレーやスチームタイプの消臭剤を活用してください。

損になるので外装のキズや凹みを修理する必要はありませんが、洗車は査定士に車をアピールするうえで重要な手順になっています。

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車の乾拭き

下取りはNG!走行距離なんて関係なしに高く売るなら”車一括査定”

車の買い替え時に利用できるディーラー下取りは、車の売却で手間がかからない特徴こそ持ちますが、ディーラーのさじ加減で査定額が変動します。

さらにディーラーは中古車の買取ノウハウを車買取店ほど備えていないこともあって、下取りでは基本的に高価買取を期待することはできません。

アルファード車一括査定結果

少しでも高く車を売却したい場合や、走行距離とは関係なしに高く売りたい場合には、ディーラー下取りではなく車一括査定の活用が適しています。

車買取業者と提携している車一括査定は、車買取業者に一括で車査定を依頼可能なネット上のサービスです。車一括査定では簡単な手順で複数社の競合を起こせますし、走行距離の状態が厳しくても車の査定額をオークション形式で競り上げていけます。

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まとめ

車のメーター

車の走行距離はJAAIの査定項目に該当するため、車買取店が行う車査定では車の走行距離に応じて査定額が増減します。

走行距離の評価はJAAIが定める適用表と計算方式で行われますが、走行距離の標準的な査定目安は年間走行距離の1年1万キロで定着しています。

1年1万キロを上回る多走行車や過走行車は、走行距離が原因となる査定額の減額を避けられません。年間走行距離が1年5,000キロを超えない低年式低走行車や過少走行車は、プラス査定に限らず、マイナス査定もあり得るので注意しましょう。

この記事を書いた人

「もっと価値を見つける」をテーマに自動車の買取現場に立ち会い数多くの交渉を経験。現在は自動車買取メディアの立ち上げから運営、さらに自ら車売買を行うため古物商を取得(奈良県公安委員会 第641180000388号)。WEBメディアを通じて分かりにくいことを分かりやすく解説し、リユースに関する正しい知識を提供し、適切な判断ができるように情報を発信中。

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