車買取ではキズやへこみなどマイナス要素があると減額されることもあるため要注意です。
キズやへこみの状態があまりにもひどい場合、査定時に大幅な減額対象となります。キズや凹みによってどれくらい減額されるのか気になる方もいるはず。
どんな状態のキズやへこみでも、査定前に修理することはおすすめしません。それよりも高く売るための方法にこだわりましょう。
今回は車買取の「キズ・凹み」に関する査定事情について詳しく解説したいと思います。
(クリックすると詳細に飛びます) 車買取でプラス査定となるポイント | |
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表内の内容をまとめた解説は『車買取でプラス査定になる【全13ポイント】査定士が見るのはココだ!』をご覧ください。
車買取のキズ・凹みの減額相場【一覧表】
傷・へこみの大きさ | 減額幅 |
---|---|
1cm未満 | 影響なし |
1cm以上カードサイズ未満(1cm~9cm未満) | -1万円 |
カードサイズ以上A4サイズ未満(9cm~30cm未満) | -1.5万円 ~ 4万円 |
A4サイズ以上(30cm以上) | -2万円 ~ 8万円 |
パネル面積の1/2以上 | -6.5万円~18万円 |
車のすべての傷やヘコミが査定に影響するわけではありません。
この表は日本自動車査定協会の「中古自動車査定基準及び細則〔Ⅰ〕」を参考にして傷の大きさによってどれくらい査定額が減額されるのかをまとめたものです。
実際の査定では車両の状態や査定評価の方法などで結果が違ってくることもあるので、表は参考として見てください。
【車種・ランク別】修復歴ありの車の減額の相場
クラス | 代表的な車種 | 減額幅 |
---|---|---|
特C | センチュリー、プレジデントなど | 22万円~53万円 |
特B | LS460L、セルシオ、シーマ(ハイブリット)など | 20万円~48万円 |
特A | マジェスタ、シーマなど | 18万円~45万円 |
Ⅰ | クラウン、セドリック、フーガなど | 17万円~42万円 |
Ⅱ | カムリやマークⅡ、スカイライン、フェアレディZ、セフィーロなど | 16万円~39万円 |
Ⅲ | プリウスやコロナ、ブルーバード、シルビア、シビック、インサイトなど | 15万円~36万円 |
Ⅳ | ソリオ、ワゴンR、カローラ、ヴィッツ、ノート、キューブなど | 13万円~32万円 |
軽 | 軽自動車 | 13万円~32万円 |
この表は修復歴のある車がどれくらい減額されるかをクラス・車種でまとめたものです。あくまでも目安なので参考程度にご覧ください。
そもそも「修復歴あり」がどんな車を指しているのかご存じでしょうか。修復歴がある車とは車の骨格・フレーム部分を交換や修復した車のことです。
キズや凹みによる減額は「査定基準」で決定
まず車買取の査定基準は、以下の3つがベースとなります。
- 車種
- 年式
- 走行距離
これにキズやへこみの状態を考慮して査定が行われますが、以下のような査定基準が存在します。
傷・へこみの大きさ | 減点 |
---|---|
1センチ未満 | 0点 |
1センチ以上カードサイズ未満 | 10点(-1万円) |
カードサイズ以上A4サイズ未満 | 15点~40点(-1.5万~4万円) |
A4以上パネル面積の半分未満 | 20点~80点(-2万~8万円) |
パネル面積の半分以上 | 65点~180点(-6.5万~18万円) |
このように大きく分けて5つの査定基準が存在するのです。
査定基準はJAAI(日本自動車査定協会)の中古自動車査定基準を参考に表を作成。点数は「1点1,000円」で加点評価になります。
今から車の傷やヘコミの状態と査定評価について詳しく見ていきましょう。
【軽度】爪が引っかからないごく浅い傷は査定額に影響しない
キズやへこみの状態を4つに分けると、最も軽いのは「軽度」となります。
爪が引っかからないごく浅い傷は軽度と言えます。この程度の浅い傷であれば基本的に査定額に影響しないため、過剰に気にする必要はありません。
査定額に影響しない理由ですが、以下の通りです。
理由① | 走行中に飛び石などで浅い傷ができても不思議ではない |
理由② | 浅い傷であれば買取業者の手によって簡単に修理できる |
普通に車の運転をしていてできるごく浅い傷については、買取業者もいちいち文句を言いません。
【中度】爪が引っかかるほどの深さ、再塗装のみで済む浅い傷
爪が引っかかるほどの深さであり、再塗装のみで済む浅い傷は「中度」と言えます。
この場合の車について以下のようなことが考えられます。
- 傷がクリア層の下にまで達している
- 表面を磨くだけでは綺麗にできない
- 専門業者に依頼して再塗装を行う必要がある
軽度とは異なり傷の修理のために費用がかかってしまうため減額されてしまうのです。また再塗装のみで済む浅い傷には以下のような減額幅の目安があります。
傷・へこみの大きさ | 減額幅 |
---|---|
1センチ未満 | ほぼ影響しない |
カードサイズ以下 | 1万円 |
A4サイズ以下 | 1万円~2万円 |
A4サイズ以上 | 1.5万円~4万円 |
この金額はあくまでも目安です。減額の幅についてはまだ安めといっていいでしょう。
【重度】凹みを伴う板金と再塗装が必要な深い傷
凹みを伴う板金、そして再塗装が必要な深い傷があれば「重度」と言えるでしょう。
板金に凹みがある場合、以下のような作業が必要です。
修理方法 | |
---|---|
叩き出し | 凹みをハンマーで裏側から叩いて元に戻す |
パテ盛り | 凹みにパテと呼ばれる充填剤を盛り、成形して元の形状に戻す |
これらの作業には高い専門性が必要になり、再塗装のみで済む浅い傷よりも費用がかかってしまいます。また以下のような問題についても、考えなければなりません。
- 一般的な整備士では対応できない
- 作業可能な工場に委託するために費用がかかる
このように重度の修理が必要になると、以下のような減額幅の目安が関係します。
傷・へこみの大きさ | 減額幅 |
---|---|
A4サイズ以下 | 1.5万円~5万円 |
A4サイズ以上 | 2万円~8万円 |
パネル面積の2分の1以上 | 7万円~20万円 |
傷の大きさが小さめであっても、減額は大きくなることが予想されます。
【超重度】修復歴は傷が見えなくても大幅な査定の減額対象
車に傷がなくても修復歴があれば、重度を超えて「超重度」となります。
以下に該当する車は、修復歴ありと判断されるでしょう。
- 車の骨格部位に損傷を受けた
- 車の骨格部位の修理や部品を交換をした
車の骨格部位とは次のとおりです。


ボンネットタイプ | |
---|---|
1.フレーム(サイドメンバー) 2. クロスメンバー 3.インサイドパネル 4.ピラー 5.ダッシュパネル 6. ルーフパネル 7.フロア 8.トランクフロア | 1から8の骨格部位に損傷があるもの又は修復されているものは修復歴となります。但し、ネジ止め部位(部分)は骨格にはなりません。 |
詳しい説明は【最新】事故車・故障車でも買取可能!廃車でも高く売る方法と損する売却の仕方をご覧ください。
【注意】修復歴ありはトラブル回避のために正直に申告
査定に出す車に修復歴があれば正直に申告してください。
バレないだろうと黙っていても高い査定スキルを持つプロの業者であれば状態をチェックし、わずかな違和感から見抜かれます。
修復歴をわざと隠してバレてしまうと、契約不適合責任に問われることも。
想像以上にややこしいトラブルに発展するおそれもありますから、査定時には車両について正直に伝えておきましょう。
キズやへこみを査定前に修理する必要なし
減額が気になり、キズやへこみを自分の手で修理しようとする人もいるかもしれません。
しかし以下のような理由から、査定前に修理することはおすすめしません。
理由① | 修理にかかった費用が査定額よりも高くなる場合もある |
理由② | 無理な修理によって状態が悪くなれば減額される |
車の修理には当然費用がかかりますが、それが査定額よりも高くなれば結果的に損となります。仮に費用が安かったとしても、無理な修理をしてキズやへこみの数が増えて大きく目立つようになれば減額されてしまうでしょう。
目立たないようなキズやへこみに関しては、下手に修理せずそのままにしておくと良いです。
減点を回避して高く売る方法
査定前に自分で修理することは愚かな行為ですが、以下に挙げる2つは査定の減点を回避して高く売る方法としておすすめです。
高く売るためには変に気合を入れて余計なことをせず、必要最低限のポイントだけを意識するのです。
【方法1】洗車・磨き・清掃でキレイに
外装や内装に目立つような汚れやゴミなどがあると、査定時に不利となるでしょう。
まず外装に関しては、洗車や磨きによって綺麗にしておくといいです。査定を行うスタッフも人間であり、そのときの車の状態をある程度考慮してくれます。
洗車を行う場合、以下の注意点を意識してみてください。
洗車の注意点① | 硬いブラシを使ってキズが増えることを避ける |
洗車の注意点② | 軽く水洗いする程度でも良い |
次に内装に関しては、以下の内容で十分です。
内装の注意点① | シートやフロアマットを綺麗にする |
内装の注意点② | 足元のマットを取り出して掃除機にかける |
内装の注意点③ | 臭いが気になる場合は防臭剤を使う |
【方法2】車一括査定なら高く売れる


車一括査定を利用すると、一度に複数の車買取の情報をチェックすることができます。
大手のサービスには様々な業者が登録してあるため、たとえ車にキズや凹みがあってもその他のプラス要因があれば、高く売れる場合もあります。
また1人のユーザーが車一括査定を利用すると、そのユーザーを確保するために複数の業者が競うことになります。
ユーザーを確保するためライバルよりも高い査定額が提示され、高額買取を実現しやすい仕組みになっています。
キズ&凹みありで買取してもらった方のSNS口コミ&評判
さてさて、車買取の査定が終わったー(´Д` )
HONDAのFREED購入時の車体価格約170万円。1年10ヶ月経過。1回板金、1つ大きな凹み、1つ掠り傷。
⇒2社競りで、90万7千円。よくわからない素人だけど、まぁまぁ、か、な…?
— お茶 (@NKHALL29) 2011年12月29日
てか私の車、買取価格1万くらいだってよ。
まぁあちこちいってたから走行距離ほどほどあるし、いろんな人が運転したからボディ傷だらけで事故車。そして車検が終わると。
いいとこないからねー 一歩間違えたら廃車になるよ— さっくん (@Ms_sho_time0918) 2018年5月21日
車買取のキズ・凹みに関する査定Q&A
ここまで情報をチェックしても車買取のキズや凹みに関して疑問がある人のために、回答を2つまとめます。疑問や不安があればそのままにせずスッキリさせておいた方が、納得した上で現金化ができるのではないでしょうか。
【質問1】傷だらけの中古車ですが買取可能ですか?
傷や凹みがあることは確かに査定では不利です。しかしそれがあるからといって買取が不可能になるわけではなく、業者は総合的に判断するでしょう。
傷だらけの中古車の場合、複数の業者に査定を依頼してみてはいかがでしょうか。業者によって査定額が変わる場合もあるため、1つの結果だけで判断してはいけません。
たとえばA社の査定では10万円だったがB社では20万円になった、というように比較することで高く売れる可能性もあるのです。
【質問2】車の査定後に傷や凹みをつけた場合はどうなりますか?
査定後に関する対応については、業者ごとに異なります。
その傷や凹みによって車の評価が変わるのであれば、再査定となるでしょう。傷や凹みがあまりにも微細で目立たない場合、影響しない可能性もあります。
いずれにしても査定後に車の状態が変わってしまったのであれば、業者の担当者に相談することをおすすめします。
車買取のキズや凹みの減額まとめ
車買取のキズや凹みの減額についてまとめると、以下の通りです。
- 浅い傷であれば基本的に査定額に影響しない
- キズやへこみの程度によっては大幅な減額となる可能性あり
- 減額を気にして査定前に傷や凹みを修理する必要はなし
- 修復歴がある場合には査定時に伝える