- 車査定とボディカラーの関係について
車の査定額は車種の需要や修復歴の有無、年式や走行距離のほか、外装や内装の状態などの評価によって算出されます。
もちろん車には豊富なカラーが存在するため、車査定では色の違いも査定額を左右する要因として含まれています。
愛車の売却を検討するうえで、色の影響を気にする人も多いのではないでしょうか。
車査定でリセールバリュー抜群のカラーにはどのような色があるのか、その理由もあわせてチェックしてみましょう。
車査定は色の違いで査定額が変化
中古車市場はボディカラーの違いで需要に差が出ることもあり、基本的に車査定では色の違いでリセールバリュー・査定額が変化します。
人気があるボディカラーの車は査定額アップを目指せますが、人によって好みがはっきり分かれる色の車は査定額ダウンにつながったりします。
将来的な車の買い替えや売却を見据えるのであれば、車の購入時におけるボディカラー選びは慎重に行わなくてはいけません。
車査定で査定額やリセールバリューを期待できる代表的なボディカラーは以下の通りです。
- パールホワイトやブラック
- シルバーやシルバーメタリック
- 車種別のイメージカラー
定番のボディカラーは車買取業者にとって売りやすい車なので、車査定で過度な査定額ダウンが発生する心配はありません。
【根拠】ボディカラーの減点評価基準はJAAIに基づく
車査定におけるボディカラーの評価基準はJAAIという組織の設定に基づくのが一般的です。
ボディカラーによる需要の格差が市場で明確な場合には、車査定にてボディカラーの影響を避けられないでしょう。
ただし、上の画像のようにボディカラー加減点の記載においては「乗用車系についてはボディカラー加減点を行うことができる」といった表現が用いられています。
リセールバリューの高いカラー&評価DOWNのカラーランキング
人気 | 色・カラー | 査定額への期待度 |
---|---|---|
【1位】 | パールホワイト・ホワイト・ブラック | 大 |
【2位】 | シルバー・シルバーメタリック | 大 |
【3位】 | 車種別のイメージカラー | 大 |
【4位】 | カタログカラー(※条件あり) | 中 |
【5位】 | 原色系カラーver.1(赤・青・紫・緑) | 中 |
【6位】 | トレンドカラー | 中 |
【7位】 | 限定カラー(特別仕様車など) | 中 |
【8位】 | 原色系カラーver.2(オレンジ・ピンク・黄色・パステル系) | 小 |
中古車のリセールバリューが高くなるカラーや、逆に評価ダウンが起こるカラーには、どのような色が当てはまるのでしょうか?
リセールバリューに定評がある中古車の色を、ランキング形式で高い順に確かめてみましょう。
【1位】パールホワイト・ホワイト・ブラックは査定額が高い人気色
特に人気が高い車のボディカラーはパールホワイトであって、ホワイトやブラックもパールホワイトに次ぐ人気色になっています。
パール塗装が施されたパールホワイトはボディカラーの中でも圧倒的な人気を誇り、ソリッドホワイトと比較すると以下の特長も見て取れます。
- 艶や深みのほか、輝きがある
- 上品な高級感がある
- 耐久性や耐候性に優れている
手間や塗装代がかかるパールホワイトは高級車に採用されるボディカラーとして知られるものの、現在では幅広い車のボディカラーに選ばれています。
パールホワイトは車査定でプラス査定を見込めるボディカラーですが、日本以外では「ソリッドホワイト」のほうが人気を集めているので注意してください。
ホワイトやブラックは万人受けする無難なボディカラーに相当するだけでなく、飽きの来ない色といった特徴を兼ね備えています。
【2位】シルバーやシルバーメタリックは安定の人気色
灰色系に分類されるシルバーやシルバーメタリックは、ホワイトやブラックと並んで安定した人気を維持している車のボディカラーです。
シルバーやシルバーメタリックのリセールバリューが高い理由においては以下の通りになっています。
- 高級感があるうえに傷や汚れが目立たない
- 標準色に近い印象を持つ落ち着いた色で悪目立ちしない
- 日本だけでなく世界的にも人気の高さが安定している
シルバーやシルバーメタリックはスタンダードなボディカラーで購入希望者も多いため、車査定ではボディカラーにてプラス査定を望めるでしょう。
【3位】車種別のイメージカラー
自動車メーカーでは、新車発表時にマーケティングのターゲットにあわせたボディカラーを車のイメージカラーに採用したりします。
パールホワイトなどは高い人気を得ていますが、広告展開されるイメージカラーは一般的な人気色に該当しないケースも珍しくありません。
マイナス査定になりかねない色であっても、それが車種別のイメージカラーに定着した場合には、車のリセールバリューは大きく高まります。
車種別のイメージカラーが人気を獲得していれば、パールホワイトなどを超えるプラス査定さえも実現できます。愛車のイメージカラーが分からないときには、自動車メーカーのホームページなどにある車のボディカラーを確認してみましょう。
【4位】カタログカラー(※条件あり)
カタログでメインカラーとして紹介されている車のカタログカラーは、プラス査定やリセールバリューを期待しやすいボディカラーです。
新車購入で車のボディカラー選びに悩んでいる際には、後の車査定を見据えてカタログカラーを選択する方法も手段のひとつになっています。
とはいえ、カタログカラーは、自動車メーカーがただ単にインパクトを優先して選んでいるかもしれないので気をつけてください。
カタログカラーに当てはまるボディカラーでも、需要と全く一致しない色なら車査定で高い評価を得ることはできません。
【5位】原色系カラーver.1(赤・青・紫・緑)
中古車市場での人気が総じて標準色よりも低く、車査定でマイナス査定になりやすいボディカラーが、以下のような原色系カラーです。
- 赤
- 青
- 紫
- 緑
原色系カラーの車は非常に目立ちますし、高齢者から敬遠されることもあって、購入希望者の数がそもそも限られています。
さらに赤や青など原色系カラーの色は多岐にわたりますので、購入希望者からしても自分の好みと完全に一致しなければ買い求めません。
ボディカラーが原色系カラーの車は中古車市場で売れ残りかねませんから、車買取業者のほとんどはマイナス査定で対応しています。
【6位】トレンドカラー
販売促進に力を入れる自動車メーカーは、商品開発でトレンドを欠かさず意識しています。トレンドの影響は車のボディカラーにも現れ、時代のニーズを捉えたトレンドカラーの車は販売台数が伸びる結果にもなっています。
新車発売時にトレンドカラーは注目を集めますが、車の色としていつまでもトレンドが続くわけではありません。車を売却するときにトレンドが終わっていると、時代に受け入れられず、トレンドカラーはマイナス査定の要因になってしまいます。
販売台数が伸びたトレンドカラーの車は中古車市場に出回りやすいこともあり、トレンドカラーの車はリセールバリューを期待できません。
【7位】限定カラー(特別仕様車など)
自動車における特別仕様車の中には、市場調査をかねてボディカラーを限定カラーにした車も登場しています。
限定カラーは今までにないボディカラーになりますが、奇抜な色が選ばれやすく、車査定ではマイナス査定になる場合がほとんどです。どれほど希少性を備えていても、ボディカラーの違いしかなければ、車買取で高価買取は見込めません。
【8位】原色系カラーver.2(オレンジ・ピンク・黄色・パステル系)
派手で目立ち過ぎるうえに、奇抜な色として世界的にも不人気な車のボディカラーが以下の原色系カラーです。
- オレンジ
- ピンク
- 黄色
- パステル系
これらの原色系カラーは極めて個性的な色であり、このような原色系カラーの車を運転していると個人を特定される要因になりかねません。
原色系カラーは時間経過でも飽きやすく、車のイメージとかけ離れていれば、中古車市場でどうしても敬遠されます。購入希望者が少ないために車買取業者は中古車価格を下げますし、もちろん車査定で原色系カラーはマイナス査定につながります。
自動車メーカーが原色系カラーを設定する機会は減少しているものの、車の購入時には原色系カラーのリスクを踏まえた判断が求められます。
色やカラーの違いからわかる中古車市場の販売価格
タイプ | 車種 | 白黒カラー | その他のカラー |
---|---|---|---|
軽自動車 | N-BOX | 177万円 | 146万円 |
コンパクトカー | アクア | 179万円 | 166万円 |
セダン | プリウス | 209万円 | 184万円 |
SUV | エクストレイル | 245万円 | 280万円 |
スポーツカー | ロードスター | 259万円 | 249万円 |
ミニバン | アルファード | 345万円 | 283万円 |
実際に中古車市場の販売価格から色やボディカラーの違いを検証していきます。
色は人気のパールホワイト、ホワイト、ブラックを「白黒系」、そしてその他の色と査定額を比較します。
軽自動車
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、軽自動車は色の違いも含めると21万円もの違いがあります。
コンパクトカー
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、コンパクトカーは色の違いも含めると13万円もの違いがあります。
セダン
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、セダンは色の違いも含めると25万円もの違いがあります。
SUV
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、SUVは色の違いも含めると45万円もの違いがあります。
スポーツカー
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、スポーツカーは色の違いも含めると10万円もの違いがあります。
ミニバン
走行距離やオプションの違いなど細かくありますが、スポーツカーは色の違いも含めると50万円近くもの違いがあります。
人気がない色でも査定額が上がる可能性はある
一般的に人気がない色の車であっても、車査定で提示される査定額は必ずしも低くなるわけではありません。車種に応じて人気のカラーは切り替わるため、奇抜な色でも車査定で問題視されないケースは豊富です。
また、色の塗り替えを検討している人もいるかもしれませんが、純正カラーから色を塗り替えればマイナス査定になります。
ボディカラーや色にかかわらず高く売るなら”車一括査定”
車のボディカラーや色にかかわらず、車を高く売りたい場合には、複数社に一括で車査定を依頼できる車一括査定の活用が向いています。
車一括査定は複数社の競合で査定額を高められますし、色の評価に寛容な車買取業者を見つけられる可能性もあります。
車査定を依頼できる車買取業者が少ないとメリットは得られませんから、提携している車買取業者が多い車一括査定を選ぶことが大事です。
人気がない色でも高価買取を目指せるうえに、リセールバリューを期待できる色の車ならさらに高値の売却が期待できます。
車査定とボディカラーの関係
車査定とボディカラーの関係についてまとめると、以下の通りです。
- 車のボディカラーはJAAIの査定項目に含まれるため、色の違いで査定額やリセールバリューが変動
- プラス査定を見込めるボディカラーは、パールホワイトやブラックのほか、シルバーやシルバーメタリック